悠々日和キャンピングカーの旅:⑭西日本の旅(山陰(後編))
■11/15(旅の14日目):島根県浜田市 ⇒ 山口県長門市(道の駅「センザキッチン」)
【この日の旅のあらまし】 道の駅「夕日パーク浜田」から見えた浜田漁港にある「はまだお魚市場」に立ち寄った後はR9を西進、道の駅「ゆうひパーク三隅」では山陰本線を走る列車の写真を撮り、益田市内ではコインランドリーで1週間分の着替えの洗濯をした。益田から内陸に入るR9で津和野に至るも、そこでの観光は別の機会として、町の中を走って終わった。R315で北上して日本海側に出て、R191で西に向かい、車中泊場所の道の駅「センザキッチン」に到着。その後、道の駅から少し離れた湯免温泉(ゆめんおんせん)に浸かった。【走行距離:201km】
【忘れられない出来事】 道の駅「ゆうひパーク三隅」から、日本海を背景とした山陰本線を走る列車の写真を撮ったこと。撮りながら、中学生の頃に「撮り鉄」だったことを思い出した。
【旅の内容】 7時までしっかりと寝てしまった。駐車場内では、それなりに良い場所に駐車できたのが良かったのか、それとも旅の疲れが出たのか、はたまた美味しい夕食が幸いしたのか、いずれにせよ、トイレにも行かず、よく眠ったことは嬉しかった。
でも、窓の外は薄曇り。「でも」と思ったのは・・・、良い目覚めから始まった一日は、良いことが続くものと気分的に思ったせいなのだろう。
湯を沸かしてインスタントコーヒーを作って、それを飲みながら、朝食の準備に取り掛かった。
昨夜食べ切れなかったご飯をレンジで温めているうちに、「キャンピングカーの旅」で、朝から「ご飯」というのは初めてだと気付いた。おかずは、厚揚げ、ホタルイカの沖漬け、インスタント味噌汁、そしてミカンだ。
ホタルイカの沖漬けは私の好物の「ご飯の友」だ。富山湾の名産と聞いているが、日本海全域で捕れるとのこと。今回の「キャンピングカーの旅」で日本海側を走ったので、どこかの道の駅で買ったもので、やはり美味しい、美味しい「ご飯の友」だ。またどこかで買うことになるのだろう。
何となくだが、いつもとは違う朝の雰囲気が嬉しかった。そこで「キャンピングカーの旅」で食べている朝食の種類を振り返ってみた。
先ずは「ホットサンド」。その中身は色々と変えているが、スタンダードはしょう油味の卵焼き、ハム、とろけるチーズを挟んだものだ。時々、それにウィンナーを追加する。卵焼きにしょう油味の鮪フレークを挟むと最高で、朝からの贅沢感が漂ってしまう。
なお、トースターは「ジル」に積み込んでいないので、トーストは食べられない。過去に一度、食パンをレンジで温めたが、これは違うと、それ以降レンジで温めたことはない。コンロで焼くには手間が掛かりそうで、まだやっていないが、やる前から億劫な気分になっている。
次は、今回の旅でも味わった「肉まん」と「カレーまん」はレンチンで準備完了。ホカホカしたものをすぐに食べられるので、これも私のお気に入りの朝食だ。それらはスーパーで売っているので調達は簡単だ。道の駅などでは贅沢な「肉まん」が販売されており、いつかはそれを買ってみたいと思っている。
3つ目は、今回の「米飯」に味噌汁。これぞ日本人の朝食と言えるもので、おかずは、旅先で買ったものになる。たとえば、立ち寄る道の駅で買える地域の特色のある惣菜は、もちろん夕食のおかずの一品だが、残れば、朝食の米飯のおかずにもなる。それをホットサンドで挟んでもいい。ふりかけなどは常備しているので、簡単に済ませられる。
4つ目は、今回の旅で初めて食べた「朝ラー」。ラーメンは好きなのだが、朝からのラーメンは良くない気がする。
我が家の朝食を思い出しながら、レパートリーを増やしたいと思ってはいるが、ひとり旅ではつい、手間を考えてしまう。妻や友人との二人旅ならば、もう少し色々とやってしまうのだろうが・・・、それにしても、生野菜が少ない。野菜ジュースを常備して、少しでも補いたいと思っている。
朝食後の後片付けが終わり、道の駅を後にして、浜田漁港に向かった。そこには「はまだお魚センター」があり、その広い駐車場に「ジル」を停めた。
センターは「おさかな通り」と「マーケット」に分かれていて、「おさかな通り」で売られていた魚の殆どは大きな鮮魚で、包丁を使っての料理になってしまうので、私が買う対象の商品ではない。
そして「マーケット」には多分、刺身や加工品が売られていると思ったが、10時の開店のため、まだ入ることができなかった。その時間まで待つのはもったいないので、「ジル」に戻った。
昨夜、「ジル」の廃水タンクが満タンの赤表示になったので、どこかで、廃水を捨てないといけない。この広い駐車場の中央に排水溝があり、「ジル」の後方に排水溝の格子の蓋があったので、少し下がれば、「ジル」の排水パイプがちょうどその真上に位置するので、そこまでバックして、廃水を流すことができた。
軽くなった「ジル」で西に向かった。
無料の高速の山陰道(制限速度:70km/h)は山の中を走り、幾つものトンネルを抜けるため、車窓風景はどこもほぼ同じ景色になるため、下道のR9を選んだ。
一般的に下道にはコンビニがあり、スーパーがあり、クルマのディーラーがあり、小中学校もあり、人通りもある。場所により変わる制限時速に伴い、「ジル」の巡航速度は変わり、さらには信号で止まったりもするが、その地域の雰囲気が感じられる。そういうのが「私の求める旅」なのかもしれない。
山が海まで迫る場所では、R9とJR山陰本線が並走する。R9が海岸線から離れて山間を走っても、JR山陰本線はそのまま海沿いを走り続ける。何故だが分からないが、JRには頑張って欲しいと思ってしまう。
それは、これまでの人生で、中学生の頃はSLの撮り鉄で、軽便鉄道に興味を持った頃もあり、Nゲージなどの鉄道模型のKATOを取材したこともあり、密度や頻度の山谷はあるものの、それなりの「鉄ちゃん」なのかもしれない。その気持ちがJR山陰本線を応援してしまったのだろう。
道の駅「ゆうひパーク三隅(みすみ)(島根県浜田市)」に立ち寄った。
こじんまりしたきれいな駅舎で、その中は、この道の駅の海側の庭から撮った山陰本線を走る列車の幾つかの写真が飾られていた。
その海側の庭に出るとそこは少し高台のため、日本海を背景に、トンネルから出てくる山陰本線を走る列車が撮れる場所で、その庭のフェンスにはご丁寧に、上りと下りの時刻表が掲示されていた。
その庭で、三脚にカメラをセットしていた50代くらいの男性がいたので声を掛けると会話が始まった。
彼は京都在住の方で、ここから鉄道車両の写真を撮るとのこと。ここはかなり有名なフォトスポットだと教えてくれた。私はキャンピングカーで静岡県から走って来たと自己紹介すると、彼の友人は浜名湖の西の湖西市にいるとか、大井川鉄道に乗って井川ダムに行ったことがあるとか、彼の趣味は「乗り鉄」と「撮り鉄」のようだ。
上りディーゼルカーが間もなく目の前を通過すると教えてくれた彼は、予めセットしていた撮影条件の再確認を始めた。私も、首から提げていたデジカメのアングルやズームを決めて、連写モードにセットした。