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正悪の時系列

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 というものと、
「オカルト小説」
 というものの融合として考えられる新しい形の小説というのが、それこそ、戦後くらいからあるのはあった。
 まだまだ、タイムマシンや、ロボットというのが、
「近未来のこと」
 ということで、それぞれに発想があり、その近未来として、結構世紀末くらいで描かれているものが多かった。
 確かに、
「パソコン」
 であったり、
「ケイタイ」
 などを使ったネットというものは、順調に発展した。
 しかし、SF小説の主流と言われる、
「ロボット開発」
 であったり、
「タイムマシン」
 というものは開発が遅れている。
 というよりも、
「それぞれに、ネックが存在し、それ以上先にいくことができない」
 ということである。
「タイムパラドックス」
 というものであり、
「フレーム問題」
 であった。
「それを克服するような小説を書きたい」
 ということで、そのカギを握るものとしての発想で出てきたものが、
「時系列を思い切りいじくる」
 というものであった。
 そこで、
「時系列というものが、まったくの一方向からのもの」
 ということで、
「交わることのない平行線」
 と、
「限りなくゼロに近い」
 というものを考えた時、その矛盾というものを考えることにした。
 そこで考えたのが、
「まったく対称のもの」
 ということで。この田舎町での取材と、同じ名前の店を題材に、まったくのフィクションを考えてみた。
 そこで一つの仮説を立てたのだが、
「片方は、普通の時系列」
 というものであり、もう一つは、
「時間に逆らって、時代をさかのぼる」
 というもの。
 これが、実はどこかで一度重なっているはずなのに、そのことに気づかないということで、時系列がさかのぼっている世界を、
「最初からありきだ」
 と考えることも許されると思ったのだ。
 それこそが、
「浦島太郎」
 というものに、感じた、
「最初は、相対性理論の発想で、拘束の理論から、時間の速度がゆがんだんだ」
 と思っていたのだが、実はそうではなく、
「タイムパラドックス」
 という発想から、
「過去を変えてしまったことで、未来が変わった」
 というまったく別の発想に見えるが、
「実際には、その発想が、新しい時代を築く」
 と考えると、
「時系列をまったく逆行する」
 という発想もありではないか?
 ということである。
 つまりは、
「途中までは、信じられる発想の下に進んでいるが、途中から、流れが変わっていることに気づかず、逆の方向になっても、さらに、そのことに気づかない」
 ということで、
「潮の流れが変わっても、最初から、天だけを見ていると、その違いには気づかない」
 という発想を、無理にでも押し付けると、新しい発想から、時系列が本当に崩れたとしても、そのことを誰が、
「正悪の判断ができる」
 というのか、
「善悪ではなく、正悪」
 ということが問題なのであろう。
 そう考えると、
「時系列というのは、正悪の発想だ」
 といってもいいのではないだろうか?

                 (  完  )
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作品名:正悪の時系列 作家名:森本晃次