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居なくなった人たち

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その6


大学を同級生たちより遅くに卒業すると同時に、縁あって同級生と結婚し立て続けに二人の女の子が生まれた。
ふたりの婆、つまり私の母と叔母が守り役で、私は就職をせずピアノと大学で専攻した英語教室を経営した。
募集したわけではなかったが、同じ村の人たちの子供が習いに来た。
わずかの月謝ではあったがまとまった金額が溜まると遊ばせていた畑に借家を建て、その収入でまた次の借家を建てた。

そのころが中年の始まりの楽しかった時期だ。
そのご晩年に至るまで次々と難事が待っていることも知らず私は好き放題のことをしていた。


作品名:居なくなった人たち 作家名:笹峰霧子