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居なくなった人たち

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その3


先週から今週にかけて、むくみのことを細かく検査してもらいたいと思い、市内の総合病院内科を受診した。
最初に受診したときは総じて検査をし、数日後結果を聴く日の予約で終わりかと思っていた。

ところが、その日の受診でむくみの原因が心臓や腎臓ではないことは証明されたが、あと二人の医師の診察を受けるように紹介されその日の内に診察されることになった。

一人はやや若い男性医師で呼吸器科とか。
次の医師は女医で少し顎をあげてはすかいに患者を診る癖のある若い女医だった。
この医師は甲状腺が専門で翌日エコーをとりに出かけた。
言葉一つ一つに剣があったが、エコーが終わった後、細胞をとって検査しますかと問われた。
喉骨辺りに注射をするらしい。
喉に鍼をさすとはすごいことなので緊張はしたが、死ぬ寄りましだと思い観念して仰向けで待っていた。
痛いですと言われていた割には上手くて、すんなりと鍼を喉に刺して深部の細胞をとっているのがわかった。
その日は治療はそこまでで、結果は九月の受診のとき伝えられるらしい。

呼吸器科では採血で肺の精密検査の結果が出るらしい。
肺も甲状腺も検査の結果はまだわからないが、経過観察ですと言われた。

三名の医師はむくみについては回答はされず、依然として脛から足の指までむくんでいることに変わりない。

作品名:居なくなった人たち 作家名:笹峰霧子