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時代に曖昧な必要悪

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「自分の自分を葬ってしまった」
 ということで、
「実行犯は自分だった」
 というだけのことであり、実際の犯人は、
「本人を自殺するまでに追い詰めたやつらがいる」
 ということで、
「彼らの罪はどうなるのか?」
 ということになるだろう。
 もちろん、自殺のすべてが、
「外的要因」
 とは限らない。
 あくまでも、
「自殺にしても、他殺にしても、その事実関係をしっかりさせ、加害者がいるのであれば、その者を断罪しないといけない」
 ということになるのだ。
 それを分かっていて、警察は捜査をする。
 しかし、相手が、
「宗教団体」
 ということであり、
「宗教法人」
 として登録されていると、なかなか入りこむことも難しかったりする。
 ただ、以前から、
「宗教というものは胡散臭い」
 ということで、歴史的に、迫害された事実がある。
 今の、敗戦から連合国に押し付けられた、
「民主主義」
 というものが、今の時代に、それまでの反動をもたらしたことで、
「自由と平等」
 ということが、憲法の基本指針ともなっている。
 だから、
「自由や平等」
 というのが、
「行き過ぎたもの」
 ということになることもある。
 それが、
「胡散臭い」
 といわれながらも、今では入信も自由だし、信仰も自由ということになり、それが、今までの迫害から、今度は、堂々と布教できるということから、
「宗教団体」
 というものを隠れ蓑にしている、
「反政府主義団体」
 というものが見え隠れしているのかも知れない。
 だから、
「これほど曖昧な団体はない」
 ということで、それが、
「時代を表している」
 ということだろう。
「自由というもののはき違いから、曖昧な世界が造られている」
 ということで、果たして、世の中に、
「どれだけの必要悪」
 というものがあるというのだろうか?
 洗脳というものを、相手に、
「精神疾患ではないか?」
 と思わせるテクニックがあるというが、これは、悪質だといってもいいだろう。実際に聡子は、そうだったようだが、死んでしまった今では、それを証明することはできないのであった。
 ただ、一つ言えることは、
「人間の中に、救いを求める気持ちであったり、我慢できないというものが蔓延してくれば、それを利用する輩が出てくるわけで、それを悪とは思わない人が、洗脳されなくても、存在している」
 ということを、忘れてはいけないのではないだろうか?

                 (  完  )
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作品名:時代に曖昧な必要悪 作家名:森本晃次