小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

それ誤解です(続・おしゃべりさんのひとり言185)

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 

それ誤解です



僕は日本人だから、日本が好きです。
でもネット上に溢れてる、日本を褒め称える情報には、虚しさを感じるんです。
(今回のひとり言は重いし、ボヤキみたいですが)
僕は結構、世界中を飛び回って来ました。
アジア、ヨーロッパ、北米、中東にまで。
普通に海外旅行してたんじゃなくて、その国々でビジネスをしてきたから、現地の友達もできて、その国の文化に触れることが多かったのは、今の僕の貴重な財産です。
海外の国から見た日本に対する印象っていうのも知ることができたけど、これが(日本人の持つイメージと、かけ離れてる部分がある)ってことを紹介したいと思います。

海外には日本の文化というか、日本の流行のものに憧れてる人が多いというのは本当だと思う。でもそれはその人の性格や趣味嗜好次第。人によっては全く興味ないってこともあるからね。
日本人のモラルは、戦後アメリカによってが教育されてきたから、アメリカを中心とした自由圏の国々では、日本人の行動がある程度称賛されるのは理解できる。
中国や中東にも彼らのモラルがあって、それはアメリカ式じゃないだけ。だから日本人の行動には納得できないらしい。
例えば、サッカーやオリンピックの競技場の観客席で、ゴミを片付けて帰る日本人の姿がネットで称賛されてたりしますよね。
『海外』の反応として、「すばらしい! さすが思いやりのある日本人」「我々も日本人を見習わなければ」「だから日本は素晴らしい国なんだ」なんてのが紹介されていますが、それがすべてじゃない。
知り合いの外国人に言わせると(もちろん素晴らしい行動だと理解した上で)「そんなことすると、清掃係の仕事を奪ってしまうじゃないか」「個別に持ち帰るなんて非効率だ。どうせどこかで捨てるんだろ」「カメラに映ってるって知っててやってるんだろ」ってことになるんです。

日本人は「日本は平和な国だ」と言って、それを信じて疑わないじゃない?
でも、中国や韓国の人は、「日本は野蛮な国民性だ」と信じてるってのは、日本人なら薄々でも感じてるでしょ。彼らはきっとそういう教育を受けているんでしょう。
確かに面と向かってそんなこと僕に言う人はいませんでしたよ。
でも微妙なニュースの話題になると、作り笑いでやり過ごそうとされる雰囲気で、(やっぱり日本は、いい印象じゃないんだ)って気付かされます。
特に最近はアメリカ人でも、台湾海峡や北朝鮮のミサイル問題で、日本は危険地帯だと認識している人が多そうです。

アメリカには、日本人に冷たく接する方も多くいるようです。むしろ彼らの方が、はっきりと態度で示されます。
そんな人たちの中には、日本人に対する誤解もあって、よく日本を知っている方が、「それは韓国の話だ」とか「中国と日本は別々の国だ」なんてフォローして下さることもありました。
僕はアメリカでとある大企業を訪問した際に、そこはビジネス的に中国企業と競合するような会社だったからなのか、中国人は『入構禁止』にしている露骨な状況があったのですが、なぜか日本人も受付で同じように扱われ、いい気分はしませんでしたね。
「ちゃんとアポイントメント取ってる」と話しても、無視する受付係もいるくらいです。
事前に英文の最終学歴書を出身大学から取り寄せて、職歴書まで添えて訪問申請させられた上で承認されてたのに、東洋人は一部の印象の悪い国のせいで、全部ひとまとめにされちゃうんでしょうね。
とんだ誤解です。
結局担当者に連絡を取って、迎えに来てもらわないと中に入れてもらえませんでしたよ。
翌日からは、IDカードを作ってもらったので問題なかったですが、そんなふうに扱われる会社になんか、長くいたくありませんけどね。

また中東では宗教論争になりがちです。
イスラエル出張中のこと、僕の経験上ユダヤ人は、宗教的な話になれば一時間でも立ち止って、仏教について根掘り葉掘りしたがります。
「ユダヤ教がいかに素晴らしいか」という議論をしたいようです。
(日本人は皆、仏教に熱心に違いない)と誤解されていて、そうじゃないと知ると不機嫌になるんです。彼らの信仰に反するような話をしてしまうと、ケンカになりそうでしたもの。だから、絶対に宗教の話にならないように注意していました。
そのイスラエルで知り合った仕事仲間とスキューバダイビングに行こうとしてた道中の車内で、「バイクは持ってるか?」と聞かれました。
その人は、『カワサキ』に乗ってると嬉しそうに話されてたんですが、ちょうどその頃、僕が乗ってたバイクは、イタリアの『ジレラ』というメーカーのだったんですよ。
「カワサキなら、こんな砂漠の中の一本道を、時速200キロで走っても大丈夫」て話に、「僕のジレラは、最高でも130キロくらいしか出ないよ」って言ったら、その場にいた全員に「なぜバイク王国の日本なのに、イタリアのバイクなんか!」と責められ、まるで説教でもされてるような気分でした。
「過酷な環境下じゃ、日本製じゃないと無理だ」ということを言われてるんですけど、宗教論議と同じテンションでダメダメ攻撃されるんです。でも日本製品への信頼度の高さを垣間見た瞬間でもありました。

そう、ここから本題です。
日本製品の信頼度って話なんですけど、巷じゃ「日本製は世界一」で通ってるじゃないですか。
イスラエルでの日本のバイクの評価なんて、当然だって思いませんか?
日本人なら、日本製品すべてそういうもんだと思ってしまいがちですよね。
確かに日本製は品質や性能は、ずば抜けて良いと思います。昔も今も。
だから「海外製品なんかとは比べ物にならない」なんて言ってる人多いですよね。
それ誤解ですって~。
比べ物にならないんじゃなくて、今や比べてさえもらえてないんです。
身近なとこじゃ、スマホの性能も日本製のアンドロイド携帯は、故障しないし安心です。でも世界で売れてるのは日本のスマホより、iphone(アメリカ)やGalaxy(韓国)の方が断然多い。海外で日本製スマホなんか、ほとんど見向きもされません。
持ってると面白がって群がってきますが、披露してみても、日本製にはほとんど特徴がないので、「ふ~ん」となります。
今は僕もSAMSUNGのGalaxy(韓国製)を使用しています。
韓国嫌いの日本人から、よく揶揄されますが、SAMSUNGの液晶技術は世界一だというのは、僕がこの業界関係者だから当たり前のように知っています。
半導体売上げでも、日本企業はもはやその足元にも及びませんが、品質はと言うと、反対にそれらは日本製の足元にも及びません。
海外製は製造工程での歩留まり(良品率)が悪く、検査基準も低いので、よく不良品が混ざってるもの。それでも売れてるんです。
不思議ですよね。日本製の方が断然信頼できるはずなのに。
売れるかどうかは、性能、品質だけじゃなく、価格も重要なようです。
確かに今は、(日本製じゃなくてもいい)と考える人たちが、世界中にどんどん増えてきてるようですね。
これなんででしょうか?
では、日本の電機・機械産業がもう末期的状況にあることを、解りやすく説明してみます。