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ひなた眞白
ひなた眞白
novelistID. 49014
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失せ物探し 探偵奇談26 前編

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眠れない。瑞は寝返りを打って壁の方を向いた。誰かに見られているような感覚がはがれない。それは闇の中からの視線かと思えば、自分の背中から感じることもある。

(気持ち悪い…)

家の中に「少女」のいる気配が満ち満ちている。絵の少女が出てきてしまったというのか?最近紫暮が、絵にまつわる不可思議な体験をしたのだが、それを思い出してしまう。あれは確か、絵を描いた人間の妄執が絵に入り込んでしまい、同じく魂を持ってしまった絵の中の女が、現実世界に影響を及ぼしていた、そのような事件だった。

(やばいなあ…どうしたもんか)

あの箱を見つけることも、開くことも、まるで仕組まれていたみたいだ。あの少女の意思のような気がする。

(水…)

喉の渇きを覚えベッドを抜け出した。台所に向かうまでの夜闇が、いつもより濃く深く感じる。家人のものではない気配が満ち、空気の淀みが生まれているような息苦しさ。

(この感じ…)

昼間、あの寮の掃除をしていたときと同じだ。
あの絵を見たときと同じ、心の中を覗かれているような、腹の中に冷たい水を流し込まれたような。

すぐそばにいると確信したとき、背後で鈴を転がすような、笑い声が聞こえた気がする。


「えっ」


う し ろ の し ょ う め ん  だ ― あ れ …


瑞の顔に伸びて来た「それ」がひやりと顔を覆った。突然のことに息がとまりそうになる。同時に、鋭い痛みが目に走る。

「って…!」

鋭い痛みに手を振り払うと、視界は開け、瑞の両眼を覆っていた「それ」は離れた。