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令和七年随想録

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その2


デパートでの買い物のことに思いを馳せていたら、広島に長期滞在していたときのことを思い出した。次女が広島の高校へ通学していたときのことだ。
なんで広島へ?なんで親が長期滞在したの?
いやいやそれには色々事情がありまして、そういう生活をしていたころのことであります。

そのときは私が四十代後半、後に脳梗塞で倒れた夫も元気でした。
子供が学校へ行ってる時間は私は平和公園のベンチに座っていることが多かった。決して楽しくはなかった時代のことなので良い思い出として思い出せることではないけれど・・

平和公園には原爆ドームが建っていました。(今もあるよね)
公園内の小さなレストランで食事をすることもありました。
四十代は何といっても元気があり、すべてのエネルギーを子供や自宅にいる家族に捧げることができたのです。

あのときのことで思い出したのは中心街にあったデパートそごうのことです。
毎日のように店内をうろうろして買い物も色々しました。好きな小物が自由に買えるほど送金してもらっていたので、その方面でストレスを解消していたように思います。
でも思い出すと、決して楽しくはなかった。
よく言われることだが、あの山を越えなければ次のステップはなかったのだろうと。

作品名:令和七年随想録 作家名:笹峰霧子