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威厳と呪縛

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「反動というものの大きさがかかわってくる」
 ということであり、
「バブルの崩壊」
 というものがあまりにも激しかったということで、
「失われた30年」
 などという言葉が流行ったりするくらいに、遠い世界となってしまったといえるだろう。
 世の中において、
「強引な力というものが強ければ強いほど、反動は大きなものとなり、押さえつけというものは、反動で、どうしようもない状態になってしまうといえるのではないだろうか?」
 大人になってから、戻ってきた会社で仕事をしていると、
「まるで、昭和の時代の会社のようだ」
 と感じる時がある。
 それは、会社で、
「パワハラを受けているから」
 ということではない、
 どちらかというと、
「自分が部下から嫌われている」
 という意識からだった。
 30歳にもなれば、部下というものができて、
「部下をうまく扱えないといけない」
 と言われ、最初は、
「俺にできるだろうか?」
 と考えていた。
 というのは、
「親から受けた教育しか知らないので、自分としては、親から受けた教育とは正反対のことをすればいいんだ」
 ということで、
「していた反対のことをしている」
 と思っていた。
 しかし、実際には、そんなことはなく、部下からにらまれる上司になっていた。
 それは、結局、自分が無限というものに到達できるわけでもなく、ゼロになることもできず、親を、
「反面教師」
 ということで、逆らうような考え方でいこうと思っていたことが、できない状況になったことで、
「結局。同じことを繰り返しているんだ」
 ということになった。
 では、
「できない理由とはいったい何なのだろうか?」
 ということであるが、それが、
「三すくみ」
 なのか、
「三つ巴」
 なのか?

 という理屈になるのではないだろうか?
「威厳と呪縛」
 というものが、結局無限に至ることができないものとして、反発することで、結局、
「裏と表が同じもの」
 という発想から、抜けれなくなってしまった、堂々巡りを繰り返すことになってしまったのであろう。

                 (  完  )
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作品名:威厳と呪縛 作家名:森本晃次