悠々日和キャンピングカーの旅:⑬富士山五合目とその周辺
このワインカーヴには甲州市推奨の約130銘柄、総貯蔵数約2万本のワインが揃っており、ワイン好きな人にとっては最高に楽しい場所なのだろう。
今日の妻はワインをガンガン飲む気にならなかったようで、ワインカーヴには入らなかった。
その入場料は1,520円(2021年10月現在)で、安価なワインとほぼ同額だ。カーヴの営業時間はあるが、入場してからの時間制限はない。なので、ワイン好きにはたまらない場所なのだろう。
確か、年に数回は救急車が来て、急性アルコール中毒になった人が病院に搬送されているとのことだ。
展望テラスに行ってみた。甲府盆地全体を見渡すことができ、眼下のぶどう園の広がりも含めて、素晴らしい景色だった。この日は薄曇りで遠望は霞んでいたが、空気が澄んでいる時は、南アルプスの北部の山々までも見えるとのことだ。その景色を見るために、また来なくては。
テラスの手前にはワインサーバーが幾つもあり、まずはプラスチックワイングラスを購入して、予め購入したコインを入れて、お好みのワインをグラスに注げば、テラスからの景色は、ワインのつまみになるのだろう。
この日は、ワインサイダーを2本買ったのみだった。
「ぶどうの丘」に来る途中で見た観光農園に立ち寄り、ぶどうの房の下の駐車場に「ジル」を停めた。
店に並んでいるぶどうをざっと見て回ったあと、ぶどうの房の下の「ジル」の写真を撮った。
妻を探すと、テーブルについて、店から出された山盛りの試食のぶどうを食べていた。それらは、巨峰、シャインマスカット、甲州の3種類のぶどうで、私も食べたが、特にシャインマスカットと巨峰は美味かった。
妻から、私の実家に送ってはどうと言われ、店の人に頼んで良い房を幾つか選んでもらい、クール宅急便で送る手続きをした。
既に13時を過ぎていて空腹を感じた。
どうしても美味しい「ほうとう」を食べたくて、妻を説得しようとしたら、妻も美味しいものを食べたいとのことで、昨日は客が多く、中に入れなかった「小作」の河口湖店に再度、向かうことにした。
初めてのR137(御坂みち)を上って、御坂山地を越えて、富士五湖の川口湖へ下った。
御坂峠には旧道もあり、そこには有名な峠の茶屋があり、旨いそばが有名なのだが、別の機会に妻と行ってみたい。今、二人の胃袋は旨い「ほうとう」を欲している。
川口湖大橋を北上した先に「小作」が見えてきた。
既に15時を回っているのに、数組が待っている状況だった。少し待っている間に、味への期待度が上がってしまう。堀炬燵テーブルに案内され、「豚ほうとう」と「辛い豚ほうとう」を注文。
テーブルに運ばれてきた「ほうとう」が食べられたいと言っているようで・・・、やはり美味かった。好みの味だ。多くの具が入っており、南瓜、じゃがいも、椎茸、ブタ肉、等々、どれも美味かった。
「ほうとう」を食べながら、ふと気づいたのは、甲府盆地内に、他の「小作」の店があるのではないかと、ネットで調べたら、4店舗もあった。河口湖店まで来る必要はなかった。胃袋で考えると回りが見えなくなることを改めて知った。
R139(富士パノラマライン)を西へ、富士山をぐるりと回る感じで、東山麓へ、そこにある道の駅「朝霧高原」で小休止。
富士山は雲に隠れて見えない状況だったので、妻が行ってみたいと言っていた田貫湖(たぬきこ)からも富士山が見えないと思われ、嬉しさは半分以下になってしまうので、別の機会に行くことにした。
R139を南下している時に車窓から、あの有名なキャンプ場の「ふもとっぱら」が遠くに見えた。カラフルなテントだらけで、妻が「コロナ禍なのに密じゃん」と言いながら笑っていた。私も笑った。
あとは自宅に帰るのみで、妻は高速を走って帰りたいようだったが、この旅の支出を抑えるために下道を走ることにした。下道と言っても、殆どがバイパスなので、信号は殆どなくスムースに走ることができた。
日没直後に帰宅した。先ほど食べた「ほうとう」で、空腹は全く感じず、夕食は不要だった。
■旅のメモ
・2021年10月8日~10月9日(1泊2日)
・同行者:妻
・キャンピングカー:バンテック社のキャブコンの「ジル(Zil)」
・走行距離:504km
・立ち寄った道の駅:5駅
・立ち寄った温泉:1ヵ所
・旅の費用:35,595円
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:⑬富士山五合目とその周辺 作家名:静岡のとみちゃん