小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ボクとキミのものがたり

INDEX|33ページ/177ページ|

次のページ前のページ
 


「さてと、お出かけの続きしようか」
カレは、立ち上がり、会計をしている。その後ろでワタシは、その背中を見つめていた。
「行こうか」
「うん。あ、ごちそうさま。……で いい?」
「うん。いいよ」
店の外に出ると、カレは、つかつかと歩いていく。左の腕をやや曲げて空間を作った。
ワタシは、小走りに追いかけて、その腕にしがみ付いた。
「にゃおん。飼い猫だもん」
「え?何?」
良かった。カレには聞こえなかったみたい。
「ううん、何にも」ワタシは、カレを見上げて言った。

ずっと、笑顔でカレの横に居られたらいいなぁ。
いつもは背中ばかりのカレだけど、たまにはワタシをまっすぐ見てくれたらいいなぁ。 
……でも、それって恥ずかしいなって気もした。

オレンジ色の夕陽に向ってふたりで歩いてる。
ただそれだけなのに……。

とっても 嬉しい。


     ― Ω ―


作品名:ボクとキミのものがたり 作家名:甜茶