㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第2話 ㊙ ビーナスの森
で、ウ・ウ・ウと唸っていると、奈那社長はシレッと仰いました。
「その節は父が大変お世話になったようで、まことにありがとうございました、今回私どもの旅行社の『㊙ 未知ワールドへ、ようこそ!』の旅プランにここの森を組み込みさせてもらえないかと思い、突然ですが訪問させてもらいました」
「学生時代には決して見られなかった的確なコレスポンド、随分と成長したもんだ」と呟いてると、それを無視して高高帽子の袋鼠(カンガルー)オヤジは威厳高く仰いました。
「お嬢さま、わかってますよ、根暗(ねくら)出る樽(たる)渓谷のユユリリララさんから情報を頂いております、ということで、善は急げ、まずはビーナスの森について御紹介致しましょう」
これに奈那社長、町の相場師・ヤッチン、そして私、他にAIロボットの露払いの助、この三人一匹は「よろしくお願いします」と深々と頭を下げました。こうしてカンガルー似の紳士は次のような話しをしてくれました。
作品名:㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第2話 ㊙ ビーナスの森 作家名:鮎風 遊