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㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第2話 ㊙ ビーナスの森

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3話 再び踏み出す


 奈那ちゃんにヤッチン、そして私、加えてツユスケ、それぞれが1週間を過ごし、遂に広大な樹海に足を踏み入れました。するとすぐにツユスケが先頭に立ち、「我が先端情報によると5千年前に大金星山が噴火し、現在その裾野は広大な樹海になったんだ、だけど不幸にも土壌にはメッチャクチャ磁鉄鉱がおるわ、おるわですわ、それでな、磁石が使えへんから時々俺のヘッド・ドローンを飛ばして道案内してやるよ、まず1発目の飛行だ!」とヤツの頭から回転羽根が飛び出し、いきなりブルブルンと。そして頭部が離体。
「ワァー、ツユ君、ステキー! 誰よりも役に立つわ!」
 一番に声を上げたのが奈那さん。これにヤッチンと私は「おい、もう帰ろうか」と目配せをしました。
 が、ここは大人の対応で踏みとどまりました。そして「樹海の中で、墜落したお前の頭を拾うのだけは勘弁してくれよ!」とヤッチンがエールを送りました。
 これに奈那さんは「そうよね、道に迷った白骨死体がそこら中に転がってんだって」とボソボソと独り言。これにヤッチンも私も背筋が……、ゾォォォー。
 樹海に踏み入ってたったの100m地点、三人は身体を震わせながらツユスケ様のお帰りをお待ちました。そして上空からブーンという飛行音が聞かれ、あっという間に空中にあった頭部が着体。そしてすぐさまツユスケから報告が。
「愛すべき奈那お嬢さま、子(ね)の方角、三町先に小川があります、まずそこへ向かいましょう」と。
 私たちの脳内は$%&@……???、さっぱりわかりまへんがな!
 そこで私が「おいおいおい、昔の単位は止めてけれ!」と文句を付けると、「お前達はホモ・サピエンス、大和民族だぞ、信じられな~い、仕方ないなあ、北へ327.27m、そこにってことだよ」とツユスケはこれでもかというほどのドヤ顔。
 こんな険悪な雰囲気を見かねた奈那社長、「まあまあまあ、素寒貧侍(すかんぴんざむらい)たち、私たちの目標は『㊙ ビーナスの森』にたどり着くことよ、こんな所で争ってる場合じゃないわ、さあ、出発!」と。
 これに「お言葉ですが、我々は勇猛果敢な野武士でござる」とまずは少しばかりの格上げをさせてもらって、「御意!」と。この後ツユスケを先頭に、樹海の中にある小川へと再び踏み出したのであります。