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㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第1話 ㊙根暗出る樽 渓谷

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3話 受け付けカウンター前へ


 山あいの無人駅、そこから遺言ノートに記された地図を頼りに、三人は近くを流れる清流に沿って登って行きました。と言ってもそれはそう簡単な前進ではありません。道なき道を切り開きながら、また状況によっては川の中を歩きました。
 先頭を歩く私は「疲れたら言ってよ、休憩取るから」と背後の奈那ちゃんに声を掛けると「大丈夫よ、父が薦める地、楽しみだわ」と元気そう。これで私はホッとし、とにかく歩みを止めずにいると、後方のヤッチンから「この前進こそが将来マネーになるのだ!」と。どうもヤッチンだけがちょっと、いや大きく価値観が違うようですね。
 そして半日掛けてたどり着いた所は切り立つ崖に囲まれた谷。どうもこの辺りが源流地点のようだ。そんな時にヤッチンが声を張り上げました。「おーい、あそこに立て看板があるぞ!」と。
 その指差す方を見ると確かに、100mは切り立った厳崖(がんがい)、その岩と岩の隙間の前に場違いのピカピカの案内板が。私たちは興奮気味で走り寄りました。するとそこに書かれてあったのです。
『根暗出る樽渓谷へ、ようこそ!! 目の前の洞穴を500mお進み下さい。そこの歓迎館にまずはお立ち寄り下さい』と。
 私たち三人は「ホッホー、ホーホケキョ!」とまずは声を張り上げました。そして奈那ちゃんは間髪を入れず「さあ、未知ワールドへ行きましょう」と洞穴へと潜り込んで行きました。ヤッチンと私はホントのところ恐々です。
 が、♫ 僕たち男の子!、奈那ちゃんの後を追い掛けたのです。