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㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第1話 ㊙根暗出る樽 渓谷

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8話 質問


 そんな時です、「シツモン!」、ヤッチンが手を高く上げました。ユユリリララさんは少しばかりのスマイルで「どうぞ」と。これにヤッチンはニッと返し、訊いたのです。
「ここの建物は樽形ですよね、他にも同じような樽が地表に数カ所あったのですが、なんで樽形なんですか?」と。
「あ~ら、まだそんな疑問があるの、信じられないわ、ホモ・サピエンスのオスって思考の広がりがないのね、まっ、いいでしょ、宇宙から1CHOSASU星人が飛来した時、空飛ぶ円盤がまずこの樽の上に着陸するのよ、奈那さん、このオッサン、相場師と言うてはるけど、……、状況判断が極貧ね、ブー」
 ヤッチンはガックリと項垂れ、頭を掻く。そんな時にフケが二つひらひらと落下。それを見たユユリリララさん、「フケが二つで、フケ・ツー」と。
 これにヤッチンはヤケクソ涙声で「座布団1枚!」と。この時私は思いました、ヤッチンはひょっとしたらネアンデルタール人のユユリリララさんのいとこじゃないかと。
 されどこのままじゃますますドツボにはまりそう。そこで異なる質問を、私が。
「ちょっとお訊きしたいのですが、ユユリリララさんて、どこまでが苗字で、どこから名前なんですか? 私が思うのはユユリが苗字で、リララが名前だと思うのですが」
 これにユユリリララさんは明らかにムッとされました。
「本当にどいつもこいつも思考が石のようにガチンガチンね、奈那さん、このオスどものおつむをもっと鍛えないとダメよ、……、あのね、私はユユが苗字、リリがミドルネーム、ララが名前よ」と。
「ホッホー、なるヘソ、ネアンデルタール人にもミドルネームがあったんだ」と私は鱗から目が、いえいえ、目から鱗がポロリポロリと。
 こんな一連のやり取り、男児二人はコテンパンに叩かれました。そんな一連のどうのこうのの後、奈那リーダーが「ユユリリララさん、まことにありがとうございました、私どもの旅行社の起死回生プラン、「㊙ 根暗(ねくら)出る樽(たる)渓谷」を一番に採用することが決まりました、プラン2は『㊙ ビーナスの森』の予定です、今後もご協力お願いします」と頭を下げられました。