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照る日曇る日

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その2 或る人

 
18歳で県立高校を卒業し、いざ受験というときに頭痛が始まって入学していた大学は留年したままになっていたが、その間習いものをしながら療養していたのち、21歳で大学に切りをつけ、地元の栄養学校へ休み休みしながら通学した。
休んだ日の授業のノートを写させてくれた友達が二人ほどいて何とか卒業に漕ぎつけ、栄養士の免許を取得することができた。

栄養学校最終の二年生には現場の実習があって、病院と工場と学校の給食の実習をそれぞれ二週間ずつした。それらをこなすほど体力は回復していた。
病院は市内の精神病院、工場は市内より遠くの町で泊まり込みで、学校は市内の小学校を希望して実習した。


作品名:照る日曇る日 作家名:笹峰霧子