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照る日曇る日

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その2


彼女は自分は最近何もわからなくなっているので認知症ではないかと思うと言った。
それに、最近娘が仕事の内容と身体の不調で泣いて電話してくるので心配だという。

私は母親が辛い辛いと言っておろおろになっていたら、子供はとても心配して病気になるよと忠言した。
その為には認知症の友達とあまりべったりしない方がと言うと、そんなに邪険に捨てられないという。事実彼女の日常は自分以上に認知症の傾向がある友達と食事をして、友達の相談に乗ったり疵の舐め合いをしているようだ。

子供じみた母親が子供を産んでまともに育てられないように、自分自身が呆けた呆けたと言いながら、本格的に呆けた人と付き合うのが日常的になっていてはどうしようもないと思うのだが、他人があれこれ言ったところで聞く耳は持たないようだ。



作品名:照る日曇る日 作家名:笹峰霧子