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時系列矛盾の解消

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 というものがあるということを分かっているのだろうか?
 そもそも、
「時間という概念は曖昧なもの」
 ということであり、
「一分は、60秒、一時間は、60分、一日は、24時間」
 と、時間の単位は、徐々に上がっていくのだが、その概念は、どこの誰が決めたというのか?
 それを証明できないのであれば、時間の概念が、もし正しいとしても、それに対しての説得力はない。
「そうなっているんだ」
 ということに対して、誰もが疑いを持たずにいるから、曖昧なものではないということになるのだ。
 昔のギャグで、
「赤信号、皆で渡れば怖くない」
 というのがあったが、まさにその通り、
「集団意識」
 というものが、皆の頭にあるから、
「曖昧なものでも、理屈に合っていれば、正しい」
 ということになるのだ。
 そんな中において、タイムリープで、過去に行き、自分の都合のいい未来にしようということが、タイムリープであれば、そこには、
「メリットがあるのだから、デメリットも存在するはずである」
 ということになる。
「10分前の女」
 という話を、時間で考えた時に、どう考えればいいのだろうか?
「同じ人間が、同じ時間に、先を進んでいる自分と、後ろにいる自分が存在する」
 と考えると、
「実際に存在しているのは、本当に2人だけなのだろうか?」
 と考えられる。
「タイムスリップ」
 と、
「タイムリープ」
 というものを考えた時、
「タイムリープはタイムスリップの矛盾を解決するために、考えられた」
 ということになるのだ。
 そうなると、この
「10分前の女という発想は、タイムループの矛盾を解決するためではないか?」
 ということが考えられる。
 だから、今回の、
「お金の使い方も知らない人間が、宝くじに当たった」
 ということを考えるという夢を見たのも、
「その矛盾を正す」
 ということを証明しようとしていることなのかも知れない。
 それを考えると、
「デジャブの証明」
 にもなるかもしれない。
 舗装していない道路の記憶なのか、意識なのか、
「タイムリープ」
 して、再度戻ってきたのかも知れない。
 それを実現できるとすれば、夢というものであり、それこそが、
「タイムトンネル」
 の正体なのかも知れない。
 今となって考えてみれば、最初から考えたこととして、
「意識と記憶」
 というものから始まっているような気がする。
「そもそもの、この二つの矛盾が、夢となって出てきたのではないか?」
 と考えるのであった……。
「あれ? 今はいつなんだ?」
 大学3年生であった坂上は、いつの間にか社会人になっていて、それがどの時代の未来に当たるのか、分かっていなかった。そう、
「未来へのタイムリープ」
 だったのだ。
                 (  完  )
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作品名:時系列矛盾の解消 作家名:森本晃次