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静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑪信州の旅

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■旅の5日目:戸隠神社中社⇒斑尾高原のパーキング(長野県妙高市・飯山市)


【今日の走ったルート】 戸隠スキー場から戸隠連峰の険しい山容を眺めたあとは、荘厳な杉並木の参道の奥の「戸隠神社奥社」で旅の安全を祈願し、「鏡池」では水面の戸隠の山容を見下ろした。飯縄(いいづな)山麓に広がる高原の「飯綱湖」を訪れ、「大座法師池(だいざほうしいけ)」の畔を散策。北上した先の飯綱東高原の「霊仙寺湖(れいせんじこ)」越に、飯縄山、黒姫山、妙高山を眺め、「野尻湖」の畔から夏の湖の活況を見た。妙高高原で夏の寂しいスキー場を見たあとは足湯につかり、斑尾高原(まだらおこうげん)で車中泊。

【この日の忘れられない出来事】 長野県北信地方の「北信五岳(ほくしんごがく:妙高山、斑尾山、黒姫山 、戸隠山、飯縄山)」の山容を眺め、幾つもの湖を見たこと。今、5つの山容は何とか違いが分かるものの、湖については、写真を見ただけでは、違いが分からない。もう一度、行かねば。
 ちなみに、北信五岳を地元では「まみくとい」という愛称で呼ばれているようで、それは、斑尾山の「ま」、妙高山の「み」、黒姫山の「く」、戸隠山の「と」、飯縄山の「い」の頭文字をとって並べたものだ。

【旅の内容】 昨夜は涼しく、肌掛け布団でなく、しっかりと掛け布団を使って寝た。5時過ぎに目覚めた今朝は気温が低く、気持ちが良い。ここは1,200mの標高だ。
 まずはコーヒーを飲みながら、定番のホットサンドを作り、2杯目のコーヒーと牛乳、すぐに活力になるバナナを食べて、3杯目のコーヒーを飲んで、朝食を終えた。

 観光情報センターから100mほど高い場所に「戸隠スキー場」がある。森の中のかなりの勾配の坂を上りきると、スキー場の広い駐車場に到着した。
 ゲレンデの正面には戸隠連峰の幾つものピークが聳え立っていた。早朝のこの時間、私以外は誰もいない。このすばらしい景観をひとり占めだ。この駐車場にはトイレもあり、こちらで車中泊した方が良かったのかもしれない。
 どれが戸隠山の山頂かは知らないが、戸隠連峰の山容を眺めていると雲が掛かり始め、ピークが見えなくなった。景観を見ることに夢中になり、写真を撮ることを忘れていて、雲が掛かった戸隠山の写真になってしまった。それから、スキーゲレンデを少し登ったりして、雲が過ぎ去って行くのを待ったが、無くなることはなかった。もう一度、しっかりと見たい。次回はここに泊ることにしよう。

 スキー場から県道まで下り、戸隠神社奥社(おくしゃ)の入口付近の駐車場に到着。
 その入口は自動改札で、「ジル」の駐車料金が2,200円の表示になり、それはバスなどの大型車並みの料金だ。そこで、駐車場の事務所の係員に尋ねたところ、自動改札はキャンピングカーの大きさや高さから、どうしても大型車として検知してしまい、どうしようもないとのことだった。
 ところが、反対側に従業員用の駐車場があり、そこならば普通車並みの600円で構わないとのことで、即座にお願いした。
 以前、びわ湖一周の旅の際に、長浜城近くの豊公園(ほうこうえん)駐車場でも同様なことがあったが、自動改札のマイクに向かって説明した結果、普通車料金になった。車高の高いキャブコンは要注意だ。

 奥社までの一般的なコースタイムは50分とのことなので、サンダルからシューズに履き替え、お茶のペットボトルを持って、奥社参拝を始めた。
 ちょうどそのあたりに「奥社参拝案内図」が立っており、この先のガイドに役立てるために、その写真を撮った。これは私のスタイルで、「ちょっとした旅のスキル」だ。

 最初は、参道の横を流れる小川が心地良く、一般的な森の中の遊歩道を歩くような雰囲気だった。中程にある萱葺き屋根の赤い随神門(ずいじんもん)には苔や草が生えており、神様が自然のままにさせているような気がした。
 その門の少し手前から、巨大な杉並木が始まり、そこを歩く人がミニチュアの人形のように思えるほどで、天然記念物にも指定されている樹齢400年の尊さが荘厳な雰囲気を醸し出していて、その見応えのある景色に包まれた。
 この杉並木道の最後は登山並みの急勾配になり、少し駆け上がったことで、戸隠山の斜面に建てられた奥社にたどり着いたときは息を切っていた。これこそ、山岳信仰の「登拝」なのだろうと勝手な解釈をしながら、旅の安全を祈願した。
 壁のように聳え立つ戸隠山を背景とした社殿の佇まいが美しいのだが、戸隠連峰のピークは雲に覆われていて、その写真を撮ることができなかったのは残念だった。

 奥社までを30分で歩くことができたのは、毎日のウォーキングで鍛えた足が応えてくれたのだろう。帰路は呼吸の乱れはなく、20分で戻ることができ、奥社での5分の滞在も加えて、合計55分だった。
 駐車場の事務所の先ほどの係員と目が合ったので、無事に参拝が終えた旨を伝えると、参道や奥社滞在時間が短い時間だったことで、ご利益がないのでは、と言われてしまった。そして、九頭龍社の話になり、そこに参拝することを忘れていたことに気付いた。
 今からどこへと訊かれ、飯綱高原の名称を思い出せず、何とか言う高原と応えたところ、長野県はどこも高原だよと言われた。こんな短い会話が楽しかった。

 戸隠神社は、中社、奥社、宝光社(ほうこうしゃ)、九頭龍社、火之御子社(ひのみこしゃ)の五社で構成されており、今回は、中社と奥社のみの参拝だったが、旅の安全を十分に祈願したので、それでよしとした。

 水面に映る戸隠連峰の写真を撮りたくて、「鏡池」に向かった。
 県道からは2kmほど入ったところだが、森の中の道の幅は狭く、対向車が来ないことを祈りながら進んだ。歩いている人がいたが、彼らは散策を楽しんでいるようだった。突然、視界が広がり、池が見えた。
 「ジル」を停めて、池の畔まで歩き、戸隠山と水面に映った逆さ戸隠山の双方を眺めた。「鏡池」の名称の名称どおりの風景だった。そして写真を撮った。

 来た道を引き返し、中社の前を通過して南下、その先の戸隠神社の宝光社への入口を通過した。そのあたりは、門前町(鳥居前町)のようで、宿坊が建ち並ぶ様子は戸隠を代表する風景なのだろう。それに、戸隠そばが食べられる店も点在していた。
 私はそばアレルギーの体質なので、美味しいそばの産地に来ても食べられない。食べられないので、そばの味を全然知らない。それを残念に思う気持ちはないのだが、妻は私を「かわいそうな人」と呼ぶ。
 ちなみに、そば処信州の代表的存在の戸隠そばは、岩手のわんこそば、島根の出雲そばとならび、「日本三大そば」のひとつに数えられる。味は知らないけど。

 パワースポット、スキー場、そして、そばの戸隠をあとに、飯縄山の南麓の樹林地帯を抜ける「戸隠バードライン」で飯綱高原に向かった。その所々は木々のトンネルになっていて、真夏に包まれている感じだった。この道は長野市の善光寺あたりと戸隠を繋ぐ観光アクセス道路だ。

 ここからは湖めぐりで、最初は「飯綱湖」だ。
 バードラインから少し外れるが、木々の間から「飯綱湖」が見え始め、道は湖の南岸を回った。
 木々に囲まれた湖越しに「飯縄山」が見えたが、残念なことに、山頂は薄雲に覆われていた。