人間模様
その6
娘がときどき、「人生って案外短いね」という。
言われてみればそうだね。
無限のように思っていた未来である。
限界の寿命を意識し始めたのは、天然の私だから70歳ぐらいからかな。
自分の事より、娘らがもう50代になったといわれてハッとした。孫も赤ちゃんのときから育ててはや19歳。今年の秋にはハタチになる。
知らぬ間に自分は側からみれば老人と言われる年代にいるわけだ。何かしなければという意気込みもなければ、はたまた悩みもない。
よくやったと、これまでの自分の奮闘を褒めてやりたい。気も狂わず、大病もせず、子供はあらゆるトンネルを見事にくぐりぬけてしっかり歩んでいる。
ただただありがとうという気持ちだ。
何かに守られていると感じる。