人間模様
その4
最近なにげないときにふっと振り返りたくなる心境になる。
うしろを振り返っても何も異変も無いことにほっと安心をする。
凪いだ日常だから、来し方の諸々の恐怖や不安のトラウマがよぎるのだろうか。現在何事もなく暮らしている日常だけど、一歩足を踏み出すとぬかるみに足を取られるような、そんなことを脳の中の神経が感知しようとしているのだろうか。現実の自分は深く考える性質(たち)でもなく、いとも呑気に暮らしているというのに。
もしかして、あの人の何度も繰り返す奇妙な、不安げな言葉が影響しつつあるのか。精神の健全な人と会って前向きなやりとりがしたい。
しかし周囲の者はほぼ何かを抱えていてそれは不可能かもしれない。他者に左右されず、自己の力でしっかり立たねばならぬのだ。