人間模様
その3
次女が幼児のときに鼻の怪我をして、小学一年生になって横浜の病院の形成外科へ行ったことがある。一ヵ月の滞在で手術はほぼきれいになった。
子供たちが小学校の高学年になって、登校を嫌がるという問題行動も始まり、中学、高校と姉妹の所在も別々に住む状況になるなど、その後多方面に渡って悪戦苦闘していた。
私の母もまだ若く、私たち夫婦と二人の子供、一般的にみれば幸せな時期なのにわが家だけが何故こんなことになったんだろうと情けなくもあり、自分を責めたりもした。
嬉しいと思ったのは、娘らが東京の大学に合格したときだった。特に次女が思わぬ学校に入学できたこと。私は自分が果たせなかった東京での学生生活を二人の娘に重ねていた。