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満月と血液のパラレルワールド

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 そももそ、お互いの発想が、それぞれを補った発想になっていて、そこに、フランケンシュタインという発想が絡むことで、
「ひょっとすると、二人が目指しているものが完成するのではないか?」
 と考えられていた。
 特に、
「これらの話を書いた、小説家というのは、それぞれに自分の発想だけで作り上げたのだろうか?」
 どれが先に発表されたのかは分からないが、先に発表されたものを見ながら、次の作品のヒントにしていくということだったのかも知れない。
 だとすると、
「後で発表された作品には、何かヒントがあるのかも知れない」
 と考え、後から発表された作品をもとに、自分も開発しようと考えたのではないだろうか?
 実際に、どっちが先なのかということは分かっているわけではないので、ハッキリとは分からないが、それをわかっている人が実は他にいたのだ。
 その人は、
「二人を、この村に呼び込んだ人であり、その人本人は、学者であるが、実際には、軍という組織の後ろに隠れていて、表には出ていない。
 そこで、自分が本来であれば、研究するべきところを、他の人にやらせようとして、その白羽の矢が立ったのが、この二人の博士、
「竹中博士」
 と、
「湯川博士」
 だったのだ。
 二人が、お互いに研究において、少し離れた考えを持っていることも分かっていた。そして、この研究がうまくいくことで、これからやってくるだろう。
「核の抑止力」
 という、
「核開発競争」
 の時代に対して、大きな警鐘を鳴らそうとしていたのだ。
 どうやら、この博士は、以前から、
「原爆開発」
 というものを、大統領に進言し、そのことを、その後、後悔したという人であった。
 ただ、この人は、表には出てきていない。
 実際に出てきた博士の手紙というのは、この博士が、アメリカ大統領に、進言するよりも、かなり後になってのことだったようだ。
 もっといえば、この科学者は、
「理論的に、核開発が可能である」
 ということを、証明した人だと言われている。
 その人は、実際に、表に出てきている人とは違う。それが、
「この世界の、あの時代に、パラレルワールドというものを創造したのだった」
 と言われてることだったのだ。
 だから、この時代に、
「竹中博士」
 と、
「湯川博士」
 の二人が存在下ということも、誰もしらないのだ。
 知っているのは、
「この村の人たちだけ」
 であり、この村が、日本の地図に残っているという証拠はないのだ。
 二人の博士の研究は、実際には、表の世界でも研究され、それが、どこかからか漏れたことで、
「例のSF作家の発想」
 につながったとうことである。
 そもそも、この
「パラレルワールド」
 という世界が、実際にあったのだということを、知っている人は結構いる。その人たちには、
「この世界をパラレルワールドというのだ」
 ということは分かってはいるが、それを証明することはできない。
 そして、この時代にも、
「オオカミ男」
 あるいは、
「吸血鬼ドラキュラ」
 という生物の存在が確認されたということも分かっている人もいる。
 しかし、それを公表すると、世界がパニックになるということで公表はできない。
 ただ、この生物が祖納するというのは、あくまでも、
「フランケンシュタイン」
 というものを存在させないための、これこそ、
「抑止力」
 というものになるのだろう。
 ということは、
「ドラキュラ」
 や、
「オオカミ男」
 というのは、パラレルワールドでの、
「核兵器」
 といえるのではないだろうか?
 核の抑止力の中には、
「フランケンシュタイン症候群」
 という考え方が入り込んでいて、パラレルワールドの証明になるということではないだろうか?
 この二つの研究が、
「こちらがパラレルワールドである」
 ということを分かっていて、こちらの研究を表世界に伝達することで、
「パラレルワールドが一つになる」
 という考えが生まれるということを、この村の長になっている博士は分かっているのだ。
 そして、博士は最終的に、
「フランケンシュタイン症候群を打破するために、フランケンシュタインを創造し」
 さらに、二人の研究員に、
「吸血鬼ドラキュラ」
 と、
「オオカミ男」
 というものを創造させることで、満月と血液から、
「フレーム問題」
 を解決させる、
 ということを考えたのだ。
 それができれば、一度歪んだ、
「パラレルワールド」
 と、今の世界が一緒になり、そこで、
「敗戦した日本国」
 であったが、時空の歪みで、少なくとも、
「敗戦国にしない」
 ということができるのだと考えていたのだ。
 そのことが、
「いかなる問題を引き起こすことになるのか?」
 ということまでは、頭が回らなかったのだろう。
 それが、パラレルワールドがなくなった時点で、
「この世界で、もう、パラレルワールドという、都合のいい世界はできないことになるのだ」
 ということであった。
 それを誰が証明できるというのか、
「すでに、表の世界のこの世は、核のボタンが押されているのであった……」

                 (  完  )
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