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因果のタイムループ

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 というのだ。
「これだったら、前の与党の方がよかった」
 と、一期で、また政党は、まるで皆、
「消えた年金問題」
 を忘れたかのように、今度は大差で、元の政府に戻ったのだ。
 年金問題がまるでなかったかのごとくの政権復帰がなされたということは、
「それだけ、政権奪取した政府が、あまりにもひどすぎた」
 ということになるのだ。
 そんな時代が、一期でもあったというのは、国民は、口にしたくもないほどの、気持ち悪さだったということであろう。
 そんな時代を思い出していると、今では、
「年金定期便」
 などというものが、政府からやってきて、
「国民にも確認作業をさせよう」
 としている。
 確かに、その方がいいに決まっているが、そういえば、
「我々政府のまことに、ずさんな管理のせいで、皆さんの年金を消滅させてしまい、申し訳ございませんでした。これからは、我々も、より一層、ご迷惑をかけないようにがんばりますが、皆さんも、申し訳ありませんが、確認にご協力ください」
 といって、わびの一つもいれれば、少しは、
「正負もバカじゃないか」
 と思うのだが、
 勝手に送り付けてきて、
「確認しろ」
 というのは、
「何様のつもりだ」
 ということである。
 そんな、
「高飛車な態度」
 を取っているから、国民の誰にも相手にされない政府にまでなり、政権交代が起こったのではないか?
 そもそも、一期で政権が戻ったのも、
「政府与党が前の方がよかった」
 というわけではない。
 さらには、
「前の方がマシだった」
 というわけでもない。
「この政府には任せられない」
 ということがあっただけで、しょうがないから、二番手ではあったが、以前の政府に戻すしかなかったのだ。
 それを、
「政権を奪取した」
 などという思い上がりがあったせいで、戻ってすぐに、ソーリに就任した男が、何を勘違いしたのか、
「疑惑だらけの、疑惑に塗れたソーリ」
 というものを作り出した。
「私の疑惑が本当であれば、私は、ソーリどころか、国会議員も辞める」
 とまで公言してしまったことで、結局誰かが責任を取らなければいけなくなってしまったことで、責任を押し付けられた人が、
「自殺をした」
 ということで、これは自殺ではなく、
「明らかな殺人」
 であるにもかかわらず、それを今度は、
「疑惑の一つ」
 に押し込んでしまい、最後は、
「曖昧な形で終わらせる」
 ということになったのだ。
「あの件は、すでに、解決済み」
 などといって、結果、裁判でも何でも、どうしようもなくなってしまったといってもいいだろう。
 曖昧にことを済ませてしまうことで、政府はうまく回ってしまい、そのせいで、
「史上最悪なソーリ」
 が、
「政権機関の記録更新」
 という、
「名誉なこと」
 を、自らで汚してしまったということになるといってもいいだろう。
 しかも、記録更新から数日で、
「病気が悪化した」
 といって、2度目の、
「病院への雲隠れ」
 を繰り返したのだった。
 そんなソーリだったが、ソーリが誰であろうと、問題となった、
「年金問題」
 というのは、さらに、泥沼化してきていたのだ。
 というのも、そもそも、年金というものは、政府が勝手に運営していいものではないことは、学生にだって分かることだ。
 前述のように、給与天引きをされているわけなので、それは、健康保険と同じで、
「老後のための貯え」
 ということで、福利厚生の部分ではないだろうか。
 それも、国が無償で出してくれているというものであれば、文句は言えないが、元々は引かれているものだから、それを勝手に政府が、
「どうにかしよう」
 というのは本末転倒である。
 今の時代になって、
「もっと、年金受給額を引き上げる」
 というようになってきた。しかも、
「働ける人には、定年をなくする」
 というようなことを言っているのだ。
 しかも、今の時代は、
「年金廃止」
 などというとんでもないことを言いだす、
「元政府の大臣で、今はただの民間人」
 というだけの立場の男が言っているのだから、
「何をとち狂っていやがるんだ」
 といってもいいだろう。
 しかも、
「今まで収めていた年金を返さす返さない」
 ということに言及をしているわけではないので、
「返す」
 などという発想は、最初からまったくない」
 といってもいいだろう。
 ということは、どういうことを言っているのかというと、
「通販で、お金を払ったのに、商品が届かない」
 というのと同じである。 
 つまりは、
「明らかな詐欺行為」
 なのである。
 こうなると、どうなるかというと、
「じゃあ、誰が税金なんか、払うもんか」
 ということになるだろう。
 しかし、
「納税」
 というのは、国民の三大義務の一つなのである。
 そもそも、日本国家というのは、義務ばかりを優先し、国民の三大権利というものをないがしろん位しているではないか、
 三大権利というのは、
「参政権」
「生存権」
「教育を受ける権利」
 である。
 このうちの生存権というのは、最低限の生活ができる権利とあるが、そのために存在している、
「生活保護」
 などというと、結局は、
「貧乏人には金を出したくない」
 という自治体や政府の考えがあからさまで、
「何が生存権だ」
 といって、国会議事堂に唾を吐きたくなるレベルではないだろうか?
 そんな時、
「さすがに自分たちの時代は大丈夫だよな:
 というのを言ってはいたが、実際には、そんな甘いことはなかった。
 そして、世の中に蔓延ったのは、
「消えた年金問題」
 ということで、政府を語る、
「詐欺グループ:
 が横行したことだった。
「あなたの年金を保証してあげます」
 といって、騙しにかかる詐欺であった。
 しかし、さすがに、
「そう簡単には、今の時代のサラリーマンは、ひっかかることもないはずだ」
 と思われていたが、結構簡単に引っかかった人もいた。
 それは、
「実際に、いくらかのお金が返ってきた」
 ということで、すっかり信用してしまった人もいた。
 だが、そんなことが、何度も成功するわけもなく、徐々に相手も戦法を変えてくる。
 それはまるで、
「コンピュータウイルス駆除ソフト」
 のようである。
 いろいろなコンピュータウイルスに対抗するようなソフトを開発して、売りに出すのだが、相手も、さらに、新しいコンピュータウイルスを開発する。
 そして、
「駆除ソフト開発側も、対策ソフトを作りあげる」
 という、堂々巡りである。
「どこかで聞いたことがあるような」
 という発想であるが、
 それは、いわゆる、
「核開発競争」
 と言われるものではないだろうか?
 二大巨大勢力の国家が存在し、
「A国で、原爆が開発され、その実験に成功し、そして、実際に使用することで、その威力を全世界に見せつけて、自国の格の優位を見せつけることに成功した」
 とする。
 すると、今度は、A国に対抗できる唯一の、違う国家体制であるB国が、今度は、原爆開発に成功し、A国に、追いついた」
 としよう。
「そうすると、今度は、A国が水爆開発に成功したとすると、B国も開発する」
作品名:因果のタイムループ 作家名:森本晃次