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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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いい靴♡(続・おしゃべりさんのひとり言138)

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かくして僕は、それ以降、高い靴も買うようになっていきました。
でも数回しか履いたことが無い靴を何年も持っていて、結局次も履く気にならないなんてこともあったな。
それはヌバックの茶色いシューズでした。
(綿パンとかジーパンに合うかな)と思って買ったんだけど、履いてみると意外に底が浅くて、簡単に脱げてしまうようなデザインだったんだ。試着の時によく考えればよかった。
たった一回で苦手意識が芽生えて、箱に入れて仕舞ったまま、もうほとんど履くことは無かったと言う訳なんです。
それ、いくらしたと思います? 実は、7万円くらいですよ。
そこそこ高い靴なんで、大切に保管して、(そのうちにまた)そう思って置いてたものの、10年も放置したら(もう捨ててもいいや)って心境に変わってしまいました。
他にもファッションブランド物のスニーカーなんか、飛行機で旅行に行く時くらいしか履いてないし。

こんなふうに今は革靴やスニーカーを何足か持ってるんですけど、どれも大切にしています。
保管中は乾燥材のパックを入れて、シューキーパーで形を維持して並べてあるのを見ると楽しいな。
2~3年ごとに新しいのを買い足しては、長いやつで10年くらい履いてを繰り返してると、愛着が湧いて捨てられなくなるものも出て来るんですよね。
そういった革靴は、修理に出すことにしてるんです。その方が買い替えるよりお得だもんね。
メーカーに依頼するんじゃなくって、普通のショッピングモールによくある、靴とかカバンの修理とか、合鍵を作ってる安価な業者さんにです。
減った靴底のソール交換や、インナーの貼り換え、それと表面のクリーニングをお願いするくらいだけど、大体1万円くらいで、きれいになって帰って来てくれますよ。
新品の靴はカッチカチのピッカピカだけど、メンテ後の靴って言うのは、癖をきれいに修正してもらって、いい雰囲気を纏ったまま戻って来てくれるから、すごく嬉しいもんです。

話は変わって家族の靴事情ですが・・・。
娘が大きくなってから、子供靴じゃなくて、婦人物の靴を買いに行くことが増えました。(当たり前だけど)
僕はファッションに関して、他人の持ち物が気になるんだけど、知識や情報も知らぬ間に蓄積されてて、女性社員ともそんな話題で盛り上がることもある。
娘もそのことでは、妻より僕にアドバイスを求めてくれます。
娘には“アナスイ”の服をよく買ってやるんですけど、普通、アナスイって(超個性的!!!)って思われていて、結構敬遠されがちなイメージない?
でも細かいデザインに魅力があって、シンプルな色柄を選べば、おとなしいうちの娘でも、ほんのちょっと他とは違う華やかな印象になるんですよ。
そういったことに気付く僕の感性が娘にハマってるみたいで、お出かけ前に服の相談に来るのは毎度のこと。
でも普段からこんな高いの買ってばかりって訳には行かないんで、普通のお店の安い靴も買いに行ってました。
すると1000円くらいで、そこそこおしゃれな靴やサンダルがいっぱいあるじゃないですか。紳士ものは、安くてもせいぜい3000円はしますよ。なんか悔しい。
それに女性用は種類も豊富だし、娘に合いそうなのをいっぱい並べて、ぺちゃくちゃおしゃべりしながら選んでると、その会話を聞いてた店員さんに「お父様はファッション関係のお仕事をされてるんですか?」とか聞かれちゃうなんてこともしょっちゅうです。そんな仕事したことないのに。
なので、変に店員さんが口を挟まなくなって、自分たちだけであれこれ選べるので、家族も喜んでくれています。
こと靴に関しては、妻と娘はサイズが同じなんで、共用にしてるのもあるようだから、ついつい「どっちかが履くやろ」と言って、適当に見繕って4~5足買ってしまうっていうのが常です。
だからうちの玄関クローゼットには夫人靴が溢れてしまうんですけど、それは僕のとは反対に、どれも安い靴ばかりですよ。
するとですね。やっぱり安い靴なんて数回履いたら傷んでくるし、ラメは剥がれて、変色までしてもう履かなくなってしまうでしょ。
娘はいい靴も知ってるから、余計にちょっと古い靴は履かなくなって、最後は妻が履きつぶすようになりました。
だから妻は高級な靴も持ってるのに普段は履きません。というより履いている暇はないでしょうね。
いいとこにお出かけする時くらいしか、いい靴は出しませんね。