(後編) 黄金山基地の未確認生物たち:私の一番は魔界平娑羅
その一言を確認した女王は昔の可愛い娑羅姫の表情となられ、ポロポロと真珠の涙を零されました。
そして神妙に「副船長は、――、浩二さん、よろしくお願いします」と。
これに浩二とマーマー・ママが間髪入れずに、「ヨロコンデ! ヨロコンデ!」と連呼。
これって昔どこかの居酒屋でよく聞いた相づちだったよなと、どことなく懐かしい。
そんな時にいつの間にかKASIKO星人の代表、自治会長さんが背後に。
「ご両人、ありがとう、あなた方の地球を守るためのその挑戦的な決心に敬意を表します、白鳥座の星人として最大限のバックアップをさせて頂きます、……、ここでそのビクトリーを祈念し、山烏(やまがらす)・ジッチャンの栄光の5鳴きをお願いしたい」と。
これを快く受けてか、いつの間にか来ていたジッチャンが前へと進み出てきました。
そして手を腰に当て、『カー・カー・カー・カカー・・カツカカツカ・・・・』と。
ちょっと長過ぎざんす。それに最後はしゃがれてまんがな。
これにバッチャンがコップ一杯の水を「どっこいしょ、はい、鳴き声枯れの山烏さん」と差し出されました。
こうして始まった砂金黒穴大作戦、KASIKO星人から提供された宇宙最先端の時空弾丸カプセル、構成は地球人主導で私と浩二、サポーターはKASIKO3星人、HYOKORI5生物,ロボSOUMEI100体。
さらに白鳥座の黄金星から提供された砂金は30万トン。
その価値は金1万トンが100兆円。30万トンで3000兆円。
日本の国家予算が年115兆円、米国がその倍の240兆円、これらを優に超える価値、それをKASIKO星人は砂金黒穴大作戦のために提供してくれるという。
彼らの地球を守ろうとするる熱い気持ちが嬉しくもあり感動ものでした。
そして再度私はここに集まった仲間達に決意を述べました。
「この黄金山ドームに住む我々地球人には知恵も金もありません、されども課題解決の強い気概と堅い決意はあります、必ず砂金黒穴大作戦を成功させてみせましよう!」
作品名:(後編) 黄金山基地の未確認生物たち:私の一番は魔界平娑羅 作家名:鮎風 遊