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タイトルの「悪魔」

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 地元に潤いをもたらしたり、国家の発展にその成果を爪痕として残したりしていたではないか。
 今の政治家というと、
「私利私欲に走るだけで、国民は、騙せばいいんだ」
 というばかりに、好き勝手なことをやって、疑惑に塗れていたソーリだっていたではないか。
 死んだ人間を悪くいうのは、あまりいいことではないのだろうが、あの元ソーリだけは、
「人間の皮をかぶった悪魔だ」
 といってもいいだろう。
 そういう意味でも、少なくとも今から4,50年くらい前には、そんな、
「亡国の使者」
 のような男はいなかった。
 いや、
「いなかったように見えるだけかも知れない」
 それでも、時代がそんな男を望んだのか、
「どんなに、疑惑があっても、政治家としては、立派な人だ」
 というのが、ほとんどの人の意見であり、今でも、
「総理大臣といって、最初に出てくる人は?」
 なる質問で、この時の総理大臣の名前が出てくることが多いのだ。
 彼は、隣国との、
「国交正常化」
 など、それまで誰もできなかったことをたくさん成し遂げた。
 皆から、
「総理大臣と言えば」
 と言われて名前が出てくるのは、当たり前というものだろう。
 そんな頃も。
「ロクな政治家がいない」
 といっている人もいたが、今よりも何百倍もマシではないだろうか?
 ただ、それらの小さな塵が積もって、今の状況を築いているというのであれば話が別である。しかし、今の世の中、
「何とかしよう」
 というどころか、
「どうせ、どうにもならないのなら、自分が権力を握っている間に、私利私欲に走りまくってやろう」
 という連中ばかりなので、手に負えるわけはないというものだ。
 時代は昭和から平成に移り、それまでの昭和が、
「浮き沈み」
 という時代であったにも関わらず、平成からこっちは、バブルというものが弾けて、ずっと落ちる一方だった。
 諸外国も、バブル崩壊並みの不況があったにも関わらず、そんなにひどいことになっているわけではなく、物価は上がっても、その分、給料も上がってきたので、まだ、何とかなってきたが、日本の場合は、
「物価は上がるが、給料は上がらない。バブルが弾けて一気に下がった後、最後のベースにも戻っていない」
 というほどの体たらくである。
 その一つは企業の内部留保だと言われている。
 確かに、日本における、
「年功序列」
「終身雇用」
 と言われる部分が、根っこにあることで、
「社員を簡単に切れない」(と言いながら、平気でリストラは行いが)
 ということもあり、それを内部留保のおかげと言われれば、簡単に内部留保がまずいとはいえない。
 しかも、
「世界的なパンデミック」
 でさえ、内部留保のおかげで、会社が助かったというところも多かった。
 そうなると、ますます、企業に、
「吐き出せ」
 とは言えなくなってしまう。
 そうなると、
「内部留保というのは、必要悪ということになるのかも知れない」
 ということにしかならないだろう。
 ただ、今の日本が、
「失われた30年」
 と言われるのは、すべて、この内部留保のせいであり、しかも、それが溜まり溜まって、とんでもない額になっていることも、大きな社会問題であった。
 そこへもってきて、政治家は私利私欲に走り、さらに、ずさんな管理から、
「消えた年金問題」
 を引き起こしたりと、
「政治家の罪は、殺しても殺したりない」
 というくらいに重いものになっているといっても過言ではないだろう。
 今の、この令和の世の中とは、そんな政治家や企業のせいで。不況とインフレが一緒にくるという、
「悪い円安」
 になっているのだった。
 それでも、老朽化の波はやってくる。
 特に、鉄道など、謙虚なもので、毎日のように電車が遅延していて、その理由の半分は、
「車両故障」
 というのだから、たちが悪い。
 ちなみに、残りというのは、
「人身事故」
「踏切内点検」
 などが多いであろう、
 一見、鉄道会社に関係ないように思われるが、人身事故などは、ほとんどが自殺である。鉄道に飛び込むと、
「やくざ顔負けの取り立てと言われる賠償金」
 を取り立てられる。
 しかも、それは鉄道会社が潤うだけのもので、実際に迷惑を被った客に還元されることのないものである。本当に鉄道会社というものが、どれほど、あこぎな商売なのかということを、この理屈を知れば、皆怒り狂うであろうに、意外と知られていないのだろう。
 そんなことを考えると、本当にやり切れなくなる。
 ただ、車両故障などは、最初から分かっていたはずだ。特に、国鉄から民営化された時、新型車両に、一気に変えた経緯を考えると、一つが老朽化してくれば、皆同じように老朽化してくることくらい、子供にだって分かるというものだ。
 それなのに、何も対策を取っていないというのは、よほど今までの経営がひどくて、お金を使えないだけの企業がひどい状態なのか、まさか、
「予想していなかった」
 というほど、バカの集まりだというのか、本当にどっちだとしても、
「企業としては、許されることではない」
 といってもいいだろう。
 ただ、私鉄もしかりなのだろうが、元国鉄の場合は、
「利益を優先といいながら、やっていること、頭の中の構造は、いまだ国鉄を継承している」
 といってもいいだろう。
 国鉄というのが、どれほどのことをしていて、あれだけの累積赤字を作ってしまったのか、今となっては、知る人もほとんどいないだろうが、
「フリーパス」
 というものがあったくらいだから、どれほどひどかったのかということであろう。
「当時の国鉄では、国鉄社員の全員に、国鉄電車、ほとんどすべてがフリーパス」
 という券を支給されていた。
 今では考えられないことで、当時でも、少なからずの問題になった。
 今ではさすがにまずいのは分かっているだろうが、国鉄精神は残っているようで、電車が遅れても、
「数分くらいだったら、誤差の範囲」
 というくらいにしか思っていない。
 それを客が感じるのであれば、別にいいのだが、実際に金をとって、運営している会社がそれだけ、本末転倒もいいところである。
 それこそ、
「国鉄かたぎ」
 というべきか、
「まるで公務員か?」
 と言いたいくらいだったのだ。
 そういえば、昔、昭和の頃は、公務員というと、
「給料が安くて、やりがいがない仕事」
 などと言われていた時代があったが、今では、
「これほど安定したものはない」
 と言われる。
 それだけ、バブルの崩壊は大きかった。
 何しろ、
「銀行は絶対に潰れない」
 という、今ではありえない話を、当時は、ほぼ全員が神話として信じていたのだ。
 そういう意味では、今という時代は、
「何が起こってもビックリしない」
 と言われる時代で、天変地異だって同じこと。
「首都直下型地震」
「富士山の噴火」
 など、ありえないわけではないのだ。
 まあ、その前に、伝染病の流行で絶滅するか、毎年のように起こる水害、異常気象など、山積する問題もあれば、
「核戦争」
 による、世界滅亡というシナリオも考えられなくもない。
作品名:タイトルの「悪魔」 作家名:森本晃次