ショートショート まとめ
古代文字
かつてこの地球上に高度な文明を築き、繁栄したというアリャリャ。
小さな島の一部から文字のようなものが発見された。
偶然がいくつも重なって、溶けずに残ったのだろうと推定されたその文字の解読に成功し、その滅亡の原因は核戦争によるものだったということが判った。
それが定説となっているが、その爆発があまりに大きかったせいであろうか、文明を感じさせる痕跡はほとんど発見されていない。
そして未だ、学者に解読不明されていない文字がある。
「これは極々短い詩なのではないか。多分人生の苦悩を詠っているとおもう」
「いや、ホームレスの嘆きだろう」
「四つの国が争ったのではないだろうか」
「ある人物の、そう最高権力者の名前なのではないだろうか」
学者たちをあざ笑うかのように存在し、文字自体が得意そうにも挑戦的にも見えてくる文字、
夜 露 四 苦
は当分解明されそうもない。
end
作品名:ショートショート まとめ 作家名:伊達梁川