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赤鬼は桃太郎に向って威厳をもって言いました。
「桃太郎、お前は育ての親のためとはいえ、鬼世界を恐怖におとしいれ、さらに財宝を持ち去った。この罪は非常に重い。しかし、このたび罪を認め謝罪に出向いてきたので、情状酌量のうえ、次の決定を下す」

        **********************

赤鬼は崖に開いている二つの穴を指さして言った。
「あそこに二つの穴が開いている。大きい穴、小さい穴、それぞれお前の住んでいる所に通じている。どちらかを選びなさい。どうゆう状態で帰れるかはそれぞれ違うのだ、よく考えて選びなさい。」

桃太郎は、言われるままに二つの穴の前に来て迷ってしまった。
一つはやっと頭が入る位の穴、もう一つは桃太郎の背丈の倍はありそうな大きな穴だった。
普通なら大きな穴のほうがラクラクと進めそうである。
桃太郎はこの大きな穴なら苦労しないで帰れるかなと思いましたが、このままおじいさんおばあさんの許には帰りたくないと思い、小さな穴に頭を入れました。

身体がすうっと小さくなる感じがして、今より少し若かったおじいさんおばあさんの顔をちらっと見えたなあと思ううちに、桃太郎は柔らかい果物のようなもので包まれるのを感じました。

桃太郎はもうろうとした中でユラユラゆれて流されていくのを感じていました。その先には洗濯をしているおばあさんがいました。