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行動力

ヒロシは会社の同僚ナオミに憧れているのだが、ナオミは男性社員の注目の的でもあるし、なかなか行動に移せない。そのナオミもまたヒロシのナイーブさに惹かれている。ナオミは行動力はありすぎるほどある。それなら自分から好きだと告白すれば良いのだが、ナオミはプライドが高すぎた。

ナオミの行動力は別の方に向かう。わざとヒロシの見ているところで、他の独身男性社員と親しげにふるまうのだ。（ほら、早く言い寄らないと私は好きでもないこの人のものになるよ）ナオミはヒロシの反応を伺う。ヒロシは少し悲しそうな顔をして下を向いてしまう。

ナオミはさらに行動する。胸元を大きく開けた衣服や体の線を強調した衣服、ヒロシはあこがれのナオミがどんどん変わって行くのを悲しそうに見ているだけだった。
（ああ、どうして私の気持ちがわからないの）ナオミは更にエスカレートする。
　
男とラブホテルに入ろうとするナオミの後ろからヒロシは包丁を持って襲いかかった。薄れ行く意識の中ナオミは自分を見下ろしているヒロシに、満足の笑みを浮かべた。