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さよなら、カノン

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縁側の軒下に洗濯物のバスタオルとバスローブが干されている
物置小屋で探し物をする実穂子
重みのある角スコップを掴む実穂子
サーブのトランクが開いている
ブルーシートと麻ロープの上に角スコップを放りこむ実穂子
トランクを閉める実穂子

実穂子 「(開いた玄関に向かって)用意できたの?」

サーブの横に立ってカノンを呼びよせる実穂子
可愛らしい洋服の上にレインコートを着て雨傘をさして出てくるカノン

実穂子 「バカ。まだ雨降ってないでしょ。はやく脱いで」

レインコートと雨傘をサーブの後部座席に投げいれる実穂子

実穂子 「乗って」

助手席に這いのぼるカノン

実穂子 「シートベルトをしなさい」

旧式のシートベルトを伸ばすカノン
助手席ドアを閉める実穂子

実穂子 「ちょっと待ってて」

家に戻ってリビングにいるカノンを見つける実穂子
ヘッドフォンをしてテレビ画面の出演者の動きに合わせて身体を動かしているカノン

実穂子 「カノン」

カノンのヘッドフォンを外して語りかける実穂子

実穂子 「カノン、ドリルは終わったの?」
カノン 「全部やった」
実穂子 「そう、えらいわカノン。ママ、ちょっとお出かけしてくる。お留守番できる?」
カノン 「うん」
実穂子 「いい子。誰か知らない人が尋ねてきても玄関開けちゃだめよ。それから戸締りしていくから、ママが帰るまで外に出ないで。わかった?」
カノン 「うん、わかった」
実穂子 「お腹すいたら冷蔵庫にサンドウィッチあるから。もし何かあったら、ママの部屋に隠れなさい。内側から鍵をかけてね」

作品名:さよなら、カノン 作家名:JAY-TA