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オオサカタロウ
オオサカタロウ
novelistID. 20912
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Firehawks

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 溝口は首を横に振った。
「辞める前に、工作所に放火して。私と宮原が踏み込んで、銃と弾を押収するから」
 宮原が顔をしかめ、鎌池は銃を介することなく、溝口の目を見返した。溝口は宮原と鎌池の顔を交互に見ると、続けた。
「猟犬でしょ? それを証明して」
 溝口はポケットから手を抜くと、弓なりにカーブする血まみれの骨を地面に投げた。宮原の目つきから質問を察した溝口は、顔色を失っている鎌池に言った。
「警告の代わりに、佐藤から抜いてきた」
 血まみれの骨を見下ろしながら、鎌池は考えた。深川の死が与えた影響は、仕事が片付くまで全員が心の中に押し込めていた。それは溝口も同じだったが、その考え方はほとんど怪物のようになっていた。田中を引きずり下ろすだけではない。
 溝口は、自分の成果を作ろうとしている。つまり、自分が田中の代わりをすると言っているのだ。
 
作品名:Firehawks 作家名:オオサカタロウ