もう一人の自分の正体
「タイムパラドックスがどうして考えられたのかというと、生まれ変わりやドッペルゲンガーと、ジキルとハイドのような関係のスパイラルが、いかにらせん状に綺麗になっているのかということを考えさせられてしまう」
と言えるのではないだろうか?
岡崎の少年時代が、うまく噛み合わなかったのは、そんなもう一人の自分の存在を、中途半端に知っていて、意識をしようと考えたからではないだろうか?
それを思うと、
「ドッペルゲンガーを見ると、近い将来死ぬと言われているが、次元の相違という発想から、本当は、もうその時にはこの世の人間ではないのかも知れない」
と言えるのではないだろうか?
( 完 )
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作品名:もう一人の自分の正体 作家名:森本晃次