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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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あの穏やかな ✕ 椰子の木の下

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 ★グァッチャンッ!!!

 夢の中で重たい箱を斧でたたき割り、中から溢れ出た大量の金貨に大喜びしているところで目が覚めた。
 辺りは真っ暗だったが、月明かりで見えたのは、前に伸ばした両足の間に落ちている、一個の椰子の実である。
(なんだ、椰子の実が落ちた音だったか)
そして、今自分が置かれた状況を思い出し、その夢の興奮など一瞬で消えてしまうのだった。
 落ちた椰子の実は運よくマルコには当たらず、足の骨折は免れたが、もう一つの幸運はそれそのものだった。
(まだ死ぬのは早いってことなんだろうか)
 マルコは両手で抱え込むように椰子の実を引き寄せ、その硬い表面に白い歯を立てた。
(今は宝なんかより、食い物が要る)
ガリガリと削るように噛み、時間をかけて椰子の繊維を歯でむしり取り、やがて内部のジュースが零れ出すと、息つく間もなく全部飲み干した。
(あぁ・・・生き・返・る・・・)
 その甘味は彼の衰弱しきった体を癒すには最適だった。そして更に穴を広げて、手が入る大きさになると、指の爪で内部を搔きむしり、ココナッツの果肉を食べることが出来た。そしてその後、彼はまた深い眠りに落ちるのだった。