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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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池の外の惨めな鯉

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「取られてもいいように、少しずつ持って来るようにしてるんだ」
「何言ってるんだ。取られてもいいはずないだろ!」
「でも、内田は大きいし、ボクは言い返すこともできないよ」
「だからと言って、そんな奴に媚びるようなことするなよ!」
「やり返すなんて無理だし」
「やられたらやり返すんじゃなく、やられないようにするんだ」
「腕力じゃかなわないし、あんな奴は相手にしないようにするほうがいいと思うよ」
と和彦が言うと、
「そんなことじゃ卑屈な人間になってしまう」
と伊織は怒った。それに対して和彦は、
「君はどうしてそんなに自信たっぷりなんだ?」
と聞くと、伊織はこう答えた。
「君が自信を持っていないのと同じ理由だな。なんでも思ったようになるんだ」
その伊織の言葉の意味をよーく考えてみたが、答えにはたどり着けないでいた。