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愛情

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その2


時々思いついて電話をする友人とは結構長話になる。
それが許されるのは相手もおひとりさまだからである。ついつい夢中になって話していると時計を見るのも忘れるので、相手が、もう××時になったから今日はこれでお仕舞にしようかという。はっと気が付いたら夕食の支度もしていないときがあって、迷惑をかけたなと反省する。
そういうときは自分自身のことを話しているときで、相手が自慢話や鬱々とした話を長々としているときは時計を見る。勝手なものだなと思う。


数年前まではSNSの友達とメールで話をすることがほとんどだったので、近場の同年配の友達と長話をすることは少なかった。ネットの友達は意欲的で学ぶことが多く、私に活き活きした気持ちをくれた。音楽や健康についての情報ももらったので、あの頃の生活は不安定な状況だったにもかかわらず愉しく前向きに過ごしていた。

その頃のことはもう遠く過ぎ去ったこととして思い出すくらいだが、今も時折電話で話す女の友達とは当時のともだちのことなど思い出話をすることもある。ネットで知り合った彼女たちは今でも前向きだし、新しい勉強も始めているからかなり興味が持てる話題を聞くことができる。

ネットの友達で男性の場合は離れてしまうと再び同じ状況にはならないが、女の友達は当時より親しく話せるのが良い。彼女らには付き合っている男性が傍にいるというのも当時と変わらない。


作品名:愛情 作家名:笹峰霧子