小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

すこし気が早いかもしれないが・・・

INDEX|2ページ/3ページ|

次のページ前のページ
 

 ごくたまにではあるが、急に休みが出来ると、フラッと軽井沢に出かけることがある。
古くは文筆業、今は、政治家、芸能人などのメッカで、私などの及ぶところではないが、長野新幹線に乗ると、アッという間に着くので、とても便利なところだ。

 フラッと出かけるといっても、軽井沢に別荘を持っているわけではない。
退職金を貰ったら買えるかもしれないが、ちょっと無理だろう。
その前に家をリフォームしなければならないし、顔もリフォームする必要がある。

 私が利用するのは、知り合いの安いペンションだ。
住み心地はよくないが、周りの環境はすばらしい。
空気はおいしいし、夜もよく眠れる。

 めったに行かないのだが、しょっちゅう行ってるように見えるのだろうか。
看護師さんなどから時々、
「先生は軽井沢で何をなさるのですか?」と聞かれる。
私が軽井沢に行くのは、特別な理由があるわけではない。
軽井沢に洗濯に行くのでもなければ、芝刈りに行くのでもない。
休養に行くのだ。

「そうですね。何をするということもありませんね。何もしないために行くようなものです」と答える。
しかし、私はボーっとしているように見えても、ただボーっとしているわけではない。
ボーっとしながら、次の作品のアイディアが沸いて来る瞬間を待っているのだ。
しかし、その瞬間がなかなかこないこともある。
あまり長い間待ち続けると、家に帰れなくなるので、適当に切り上げている。