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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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めでたい新年のはずだが

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 家に戻ると郵便受けに年賀状が届いていた。
昔、吉永小百合さんから年賀状をもらった、と喜んでしまった記憶がよみがえる。(注:当時、吉永小百合さんは、日本郵政公社だったか日本郵便のキャンペーン年賀状に、写真入りで登場した)
〈もしかして、また貰えるのではないか?〉
と思った。
しかし現実は厳しい。吉永小百合さんからも、泉ピン子さんからも貰えなかった。

 私は元日に届くようにクリスマスの頃に投函したが、皆も同じように行動しただろうか。
最近は年のせいか、貰ってから返事の年賀状を出す人が増えたようだ。あまり好ましくないと思っている。

年賀状は一年に一回出す手紙である。(年賀状を二回出す人はほとんどいない)
つまり、ふだん会えない人に、自分の近況や相手に対する思いを簡潔に伝える、古くからのコミュニケーション手法である。

しかし、最近は、特に若い人はメールで済ますことが多い。そのほうが簡単だし、費用もかからないからだ。

 最初に目に入ったのは、先日ヤブ田が投函した年賀はがきだった。
転居などで宛先に配達できず、返却されたハガキが2枚あった。
〈アア、去年と同じ失敗をしてしまった。今年は126円の損害だ!〉

気落ちして玄関を開けた。