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静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
novelistID. 69613
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑥びわ湖一周の旅(滋賀県)

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 少し歩くと、一面芝生の公園に着いた。その芝生の先は、弓形の小さな人工の砂浜で、初夏の今、海がキラキラと眩しく、人影はまばらで喧騒はなく、静かだった。
 弁当を食べる場所を探した。屋根付きの四阿(あずまや)風なベンチは二か所とも先客がいたので、石のベンチに座って食べることにした。初夏の日差しは少し強く、半袖から出た腕の軽い日焼けになりそうな日差しが気持ち良かった。
 弁当を食べた後は、そのまま昼寝をしてしまいそうな昼下がり、その雰囲気に負けそうになるほどの気持ちの良い時間だった。
 小さな湾の奥の方には、別のマリーナがある様で、ここ三河湾や知多湾はヨットの聖地なのだろう。そういえば、ここまで湾沿いの道を走ってきた時、大小を問わず幾つかのマリーナがあった。

 私はこれまで、浜名湖のマリーナからモーターボートに乗ったことはあるが、風を受けて進むヨットには乗った経験はない。風を受けて、進行方向に向かうように、帆の角度を考えて、更に、風速によってはヨットのバランスを取るために体重を移動させて・・・、そのような一般的な知識しかないが、この、頭と体を駆使するマリンスポーツには、これまで縁が無かった。

 ヨットではないが、水に関係するスポーツは、若い頃に3年ほど、漕艇(ボート)をやったことがある。それで水に親しくなったせいか、カヌーにも興味が湧き、マイ・カヌーで、天竜川の支流の気田川(けたがわ)等で川下りを十数回ほどやったことがある。時には、川下りで沈(ちん:転覆)したこともあるが、それは自分のスキルが未熟だったことが原因だった。
 愛知県の豊川の上流で、前日の雨で水量は多くなっており、加えて勢いも想像以上の状況に、少し尻込みしながらも、急流の川下りに挑んだ。途中まではスリルを味わいながら楽しい川下りだったのだが、私にとっての最大の難所の、正面の大きな岩の手前で素早く左に向きを変えるポイントがあり、必死にぶつからないようにパドルを浅く且つ早く動かした結果、間一髪、岩にはぶつからず、ギリギリで擦り抜けることができた。もし上手くいかなかったら、水流に押されて岩に貼り付いてしまい・・・と考えると、更にスキルアップが必要と考えるより、その時の怖さが後を引いたのか、次第に、カヌーからは遠退いてしまった。
 その後は、天竜川の河口の砂浜で、パラモーターの「空の散歩」に夢中になってしまったが、テイクオフしてからの眼下の景色には、中洲や入り江が見え、そこに船を浮かべたくなり、船検が要らない全長のボートに、船舶免許不要の2馬力以下の船外機を付けた「船遊び」に興味を持ち、パラモーターのトランポの軽バンの屋根にキャリアを取り付ければ、ボートのトランポにもなると考えたが、まだ実現できていない。その理由は、「キャンピングカーの旅」とその紀行文の執筆と投稿、パラモーターでの「空の散歩」とその様子をHP(ホームページ)にアップすること、等々で、かなり多忙な毎日を送っているからなのだろう。
 そういえば、キャンピングカーで「陸」を楽しみ、パラモーターで「空」を愛し、更にボートで「海」に踏み込めば、“ひとり陸海空”で自衛隊並みの行動範囲になってしまうねと妻に言うと、二の句が継げないらしく、ただ「それで?」と返され、私の趣味の拡大傾向に、妻は少し冷ややかな感じだ。