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静岡のとみちゃん
静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑥びわ湖一周の旅(滋賀県)

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■旅の初日(6月8日)自宅→桑名→湖北(長浜市)
 朝一から、「出発当日の準備リスト」に沿って、黙々と、抜けがないように、ひとつひとつ準備を進め、確認した。これで完璧だ。
 そして、スマホの「雨雲レーダー」で、地元からびわ湖までの範囲の予報を見た。今日は、おおむね“晴れ”だ。この天気予報の確認作業が気に入り、「キャンピングカーの旅」の朝のルーティーンに決めた。

 旅発ちはいつものR1(国道1号線)で西に向かった。自宅から東に行くにも、西に行くにも、下道が好きな私はR1を利用する。
 浜松を過ぎると、80km/h走行ができる浜名バイパス(R1)になる。汽水湖の浜名湖の海につながる場所に架かる「浜名大橋」からは一瞬だが、素晴らしい車窓風景が見える。ここは駐停車禁止のため、いつも“一瞬”になってしまう。
 その北側の風景は、手前の赤い鳥居と弁天島、その奥に広がるのは浜名湖だ。南側には遠州灘が広がり、進行方向の西側には、渥美半島まで続く広い砂浜が見え、そこに押し寄せる波が美しい風景を作っていた。風が強い日は、海風で少し霞んだ風景になる。
 浜名湖側の静かな風景と躍動する遠州灘の風景の対比は、いつ見ても、好きな景色だ。

 この浜名大橋を渡る度に思い出すのは、私の幾つかの趣味のひとつのパラモーター(モーターパラグライダー)で、この付近をフライトした時のことだ。
 その日は霧が発生していた。最初は、霧が晴れるまで待つのが無難だと思ったが、見上げると、霧は一様ではなく、濃い部分に薄い部分が点在する状況だったことから、フライト時の安全は確保できると判断。テイクオフして間もなく霧に突入。一瞬でホワイトアウトになったが、それほどの厚さはなく、直ぐに霧の上に飛び出した。
 そこからの景色は、飛行機で雲に入る時や出る時に、小さな窓から見える雲海の様だが、目の前に広がる霧に直に触れながら、ゆっくりと飛べるのは、パラモーターならでは体験だ。
 霧全体を見たくなり、アクセルを吹かして高度を上げたところ、驚きの光景に出会った。
 それは、海岸から約1km離れたあたりで、海から湧き上がるように霧が発生し、それが陸側に向かって、形を変えながらゆったりと押し寄せ、R1や東海道本線を越えて、浜名湖の中に吸収されるようにフェイドアウトする、あたかも「霧の一生」を見るようで、貴重な景色だった。
 残念だったのは、デジカメを持たないで飛んだことだった。それ以降、このようなチャンスに巡り合うことはなく、空撮できなかったのは痛恨の極みになってしまった。

 遠州灘の横を走る浜名バイパスは潮見坂を上ると海から離れ、その後、豊橋東バイパス(R23)につながる。そこでは強い南風に煽られ、やや速度を落としながらの運転になった。横揺れはキャンピングカーの弱点なのだろう。空荷の大型の長距離トラックは、キャンピングカー以上に風の影響を受けるのではないかと思いながら、道の駅「とよはし」に立ち寄った。
 ドアロックして何歩か歩いた時、マスクを忘れたことに気づき、慌てて戻り、運転席に置いていたマスクをした。ソーシャルディスタンスをキープしながら、道の駅のショップに隣接の「あぐりパーク食彩村」に入った。そこは巨大なスーパーの生鮮野菜が多い食品売り場を思わせる雰囲気で、全てが安い。コロナ感染が気になり、商品にはあまり触らず、昼食になりそうなものを購入した。
 道の駅からバイパスに戻り、再び西に向かった。途中からバイパスを下りて旧R23を進み、蒲郡(がまごおり)の「ラグーナテンボス(海がテーマの複合リゾート施設)」近くのビーチを目指した。

 先ほど買った昼食をどこかで食べようと、海辺の場所を探していると、マリーナがあったので、その広い駐車場に停めた。
 マリーナの堤防でヨットを見ながら食べるのもいいなと思い、クラブハウスの中を抜け、桟橋の方に進んだ時、このマリーナは公営ではなく、「豊田自動織機 海陽ヨットハーバー」だと分かり、そこで、外部の者が昼食を取るのは気が引けるため、マリーナの中を少しだけ見て、引き返した。
 クラブハウス内で、女性スタッフに尋ねたところ、お弁当を食べるならば、隣のラグーナビーチ(大塚海浜緑地)を勧めてくれた。ついでに、そこの駐車場について訊いたところ、有料とのことで、すると「マリーナの駐車場に停めたままでOKですよ」と笑顔で勧めてくれた。サンクス。