悠々日和キャンピングカーの旅:⑥びわ湖一周の旅(滋賀県)
湖東から湖南にかけての車窓には田園風景が広がり、幾つもの野焼きの煙が立ち上っていた。のんびりした風景は人の気持ちを穏やかにしてくれる。その先の道の駅「草津」に入った。少し先の、湖につき出た烏丸(からすま)半島には「県立びわ湖博物館」があるのだが、間もなく閉館時間のため、別の機会に行くことにした。
閉店時間の直前に、道の駅のショップに入ることができた。夕食用にと、本場の鮎の昆布巻きを買った。そして、いつものように車中泊する最適な場所にキャンピングカーを停めた。
ふと、勤務先の元同僚が草津市にいたこと思い出し、幸いなことに、スマホに彼の番号が入っていたので連絡したところ、「今夜、泊まりおいでよ」と嬉しい返事を貰った。今夜は、この道の駅で車中泊する気満々だったので、翌日に会うことにした。
道の駅周辺をぶらぶらと歩きながら、日没の静けさを味わった。キャンピングカーに戻り、夕食準備に入ろうとした時、道の駅の少し先の信号を左折するクルマが、道の駅の駐車場内を走ってショートカットしており、その台数が意外と多いことに気づいた。それに、怪しげな雰囲気のクルマが、この駐車場で常駐しているようで、安全等を考慮し、ここでの車中泊をやめることにした。
替りの場所を探した。湖周道路を少し戻り、琵琶湖大橋を渡り、対岸の道の駅「びわ湖大橋米プラザ」に向かうことにした。
日没後の琵琶湖大橋を渡りながら見えたのは、対岸の町並みの灯りで、先ほどの田園地帯と比べると、やけに明るく見えた。
琵琶湖大橋を渡り終える手前で左折、Uターンして橋の下を潜ると右手の湖畔に、道の駅が見えた。広い駐車場の中での駐車場所選びについては、昨夜の道の駅の駐車場でキャンピングカーを停めた際に整理した「道の駅の駐車場内の最適な車中泊場所の選定条件」に合うポイントを探した。特にここは、びわ湖大橋を走るクルマの音が響くので、そこからできる限り離れた場所に決めた。これで安眠ができる。
夕食は、いわゆるレンチンご飯に、インスタント味噌汁、そして今日買った鮎の甘露煮に、鮎の昆布巻きだ。びわ湖の名物が並んだ。デザートのビワも食べたが、まだ若い感じの味だった。この旅が終わってから3日後のビワは美味かった。
夕食後、今日の旅のメモをPCに入力した後、道の駅の裏はびわ湖の湖畔に行って、夜の琵琶湖大橋の夜景を撮った。
昨日と違って今日は、幾つかの「歴史探訪」ができた。特に感じたのは、賤ケ岳の山頂からの景色で、戦国時代はあちらこちらで戦があったのだろうが、今は平和そのもの、良い時代に生まれたことを有難く感じた。
ところで、湖北の魅了する8つの景観を「湖北八景 ※」というそうだが、それを知らなかった。しかし今日は、その内の3ヵ所を回っていた。
※ 湖北八景とは、湖北湖岸、余呉湖、長浜城歴史博物館、鶏足寺、小谷城跡、醒井宿、伊吹山、竹生島とのこと。
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:⑥びわ湖一周の旅(滋賀県) 作家名:静岡のとみちゃん