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桐生甘太郎
桐生甘太郎
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八人の住人

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106話 悠くんです


おはようございます、僕、悠くんです。初めまして。

改行ってこのくらいでいいんですか?

悠くん、この間、漢字の知識も含めて、時子ちゃんの全部の記憶を、やっともらえました。記憶の共有というそうです。この文章の書き方も、保存とか、編集?も、五樹お兄ちゃんから、記憶で教わりました。

悠くんはすごい速さで成長してるよ、って、カウンセリングの先生に言われました。

五樹お兄ちゃんは、主人格より年齢が下の人格は、実年齢に向けて成長するよ、って言いました。

悠くん、うつが辛いなあとか、死にたいなあ、って思ったことはないです。

でも、悠くんがたくさんお出かけすると、その後で時子ちゃんが出てくると、疲れた、辛い、もう無理、って言われます。

だから僕、もうお出かけしないから、って言ったら、本当は自由にお出かけして欲しいけど、少しだけにしてね、って言われました。

時子ちゃんは、本当は自由にお出かけして欲しい、って言った時、泣いちゃってました。だから悠くん、うつ状態って、泣くほど何かがしたくても、出来なくなっちゃう病気なのかもしれないと思って、心配です。

時子ちゃんは、生まれた頃から、途中まで、大切にされた事がなかったです。だから、自分が嫌いなんだって思っちゃうことになって、周りの人の気持ちが分からないって言います。

昨日の夜、時子ちゃんは、自分は誰に対しても完璧な返事が出来るけど、自分は誰も彼もに嘘をついていて、心にもないことを言って機嫌を取るしかない、って言いました。でもそれは違います。

時子ちゃんの旦那様は、時子ちゃんの話を聞いて、それは、お母さんに機嫌を取ることをいつも強いられてたから、自分はそうしてるんだって思ってるだけで、本当は時子は優しい子だよ、って言いました。僕もそう思います。

旦那様は、こう言いました。本当に優しい気持ちで考えてる時子が居ても、時子は、そんな事自分に出来るはずないって思い込まされたから、そういう風に感じるんだよ、って。僕もそう思います。

時子ちゃんは、人の言葉で大喜びする事は少ないです。だって、相手が喜ぶことを言っても、時子ちゃんは本当だと思わないようにしてるから。

時子ちゃんのママは、時子ちゃんの事を好きだって言っても、5分後には時子ちゃんを怒鳴りつける人でした。だから、時子ちゃんは、愛がずっと続くなんて思えないんです。可哀想なんです。

悠くん、今は毎日、お野菜食べて、お肉ちょっと食べて、お米ちょっと食べてます。お風呂も毎日入って、疲れたらお布団で休んでます。

悠くん、時子ちゃんに早くよくなって欲しいの。こんなに可哀想じゃなくて、もっと楽しくなって欲しいの。でも、時子ちゃんは、早く死にたいって言ってます。僕、頑張ります!

悠くんが楽しくしてても、時子ちゃんにはいいんだよ、って、カウンセラーの先生に言われました!悠くん頑張ります!

みんな、いつも読んでくれてありがとうございます。急に悠くんでごめんなさい。今度から、また五樹お兄ちゃんが書きます!その時は、上手い文だよ!またね!




作品名:八人の住人 作家名:桐生甘太郎