悠々日和キャンピングカーの旅:⑤山梨県の旅(白州、河口湖)
いきなり、旅は温泉だと思い付き、道の駅「富士川」から甲府の東側の石和(いさわ)温泉に向かうことにした。
笛吹川の左岸の笛吹ライン(R140)を遡り、石和方面に向かった。そのあたりは食品の工場が多い様で、シャトレーゼの大きな工場が見えた。途中で立ち寄った道の駅「とよとみ」はショップ内に精肉店がある珍しい道の駅だった。美味そうな和牛の肉が並んでいたが、ちょっと高めで手が出せず、その替りでもないが、シルキーソフトを二人で食べた。美味かった。
右折してこの道の駅に入る時のことだが、対向車線でこちらに走って来るクルマとの距離を確認して、右折したのだが、その対向車が急に速度を上げた様で、ゆっくりと右折したキャンピングカーがその対向車を少し遮る感じだったのか、クラクションを長~く鳴らされてしまった。
キャンピングカーの発進時、特にその直後の右折や左折は思いの外、ゆっくりした運転になってしまうため、今後は交通安全に一層、務めることにした。
笛吹川を渡り、北上すると石和温泉だ。その橋の上から、南アルプスの山容が美しく見えたことから、石和温泉に浸かった後は、南アルプスの北端の木曽駒ケ岳の山麓方面に向かうのも良いなあと思い、妻にその旨を伝えた。かなり“行き当たりばったり”的な感じになってきたが、それが許されるのも「キャンピングカーの旅」ならでは、なのだろう。
JR石和温泉駅の近くに観光案内所があるだろうと、駅前の駐車場にキャンピングカーを停めて、駅舎の中に入ったところ、そこが石和温泉観光案内所だった。日帰り温泉客に好評な温泉を紹介して頂いた。驚いたことに、駅構内で、ワインの試飲会が開催されていた。さすが、ぶどうとワインの産地だ。
紹介されたのは広いロビーのある大きなホテルで、その7階が大浴場だった。午後4時頃だったためか、貸し切り状態の広い湯船にひとり、ゆったりと浸かった。そして露天風呂へ。いきなり強い風に吹かれ、体が一瞬に冷えるほどだった。直ぐに湯に浸かり、そこからは、甲府盆地や周囲の山々の広い景色が見えた。体を洗った後は、肌のすべすべ感が凄い。初めての石和温泉は体に馴染んだいい湯だった。そんなことを感じながら、ゆっくりとし過ぎたためか、1Fロビーで妻が待っていた。
湯上りのホカホカな感じでホテルを出た時は、少し夕暮れが広がっていた。冬の盆地の夕暮れは早い。甲府バイパス(R20)に入ってからは西に向かった。バイパスの立体交差の高い場所からは、オレンジ色に包まれた甲府の町並みが見えた。
甲府盆地を横切ってからの双葉バイパス(R20)は釜無川沿いに北西に向かう。今夜の車中泊の場所は、道の駅「にらさき」か「はくしゅう」か迷ったが、明日の行動を考えると、「はくしゅう」の方がベターと考え、少し距離があるが、アクセルを踏んだ。
R20は少しずつだが上っており、ディーゼルターボエンジンの太いトルクが車重3tのキャンピングカーをグングン引き上げる。ガソリンエンジンではそうはいかないようだ。
この対向車線で、白バイがサイレンを鳴らし、パトライトを点灯させ、1台のクルマを追っていた。多分、追われていたクルマのスピードオーバーなのだろう、久し振りに見た光景だった。やがて左側に、道の駅「はくしゅう」が見えた。