新しい出会い
その5
燈篭流しの日が近づいて、次女から帰ろうかという電話があったらしい。
彼女は今はお前の顔を見たくもない。帰らんでええ、と返事をしたという。
今まで良くしてくれたのだから、謝ったら?と私が言うと、だめ。お父さんが死んだから馬鹿にしてるんよ。これから先、あんな態度をされては困るからもう帰っていらんと言っている。
優しい子、良くしてくれる子、といつも自慢の娘だった。
飛んだハプニングのような気がするが、相続となるとハプニングではなく根強いしこりはできるかもしれない。もったいないことだ。