悠々日和キャンピングカーの旅:④岐阜県東濃の旅(明智、岩村)
■旅の初日(2月1日)
久し振りの妻との「キャンピングカーの旅」だ。カーナビを初めて使用する旅でもあり、少し嬉しい。助手席には妻がいるので、スムースジャズを小さな音量で流しながらスタートした。
自宅から近い浜松市西区からの浜名バイパス(R1)が遠州灘の横を走り始めると、強い海風を受け始め、時折、怖いくらいの横揺れが起きた。体が硬直する感じだ
キャンピングカーを購入したショップに立ち寄った。
清水用のフォーセットからの水の出が悪い状況を見せながら説明したのだが、他のキャンピングカーと比較した上で、故障かどうかを判断するとの回答だった。この「様子見」の回答は少し不満だった。
ついでに、今現在のキャンピングカーの販売状況について尋ねると、昨年末からは、かなり好調な状況とのこと。加えて、販売価格が上昇しており、「良いタイミングで購入されましたね」と教えてくれた。キャンピングカーのブーム到来か? 旅のスタイルの多様性か?
その頃、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行の兆しが現れ、そして2020年3月、日本国内初の感染者が報告された。その数ヶ月後から全国的にテレワークが開始され、その場所のためやコロナ禍の中での旅の手段として、キャンピングカーの購入が増加した。その結果、ビルダーの生産能力が需要に次第に追い付けなくなり、人気のある新車は2年待ちというのも、ざらになっていった。
キャンピングカーのショップを後に、浜名バイパス(R1)から豊橋東バイパス(R23)に入った。先ほどより内陸なのだが、横風がさらに強くなり、緊張する運転が続いた。やがて道の駅「とよはし」が見え、その緊張をほぐすために立ち寄った。
そこは新しい道の駅で、中のショップを見て回った後、隣の「JAあぐりパーク食彩村」に入ってみた。新鮮な野菜がめちゃくちゃ安い。買わない理由はない。この旅では多くの野菜は不要なので、自宅に持って帰ることにした。買った野菜は段ボールに入れて、キャンピングカーのマルチルーム(シャワー、トイレ、洗面所の機能を持つスペースだが、今はクローゼットと物置にしている)に積み込んだ。
食彩村の前で、味噌汁の提供サービスがった。それに目がない妻は、カップに注がれた味噌汁を食べたところ、好きな味だったので、即購入。旅の途中で味噌汁が食べられるねと妻、でも“出汁(だし)”がないねと私、無ければ買えばよいのだが・・・。
豊橋東バイパスから豊橋バイパス、そしてR1に入り、音羽蒲郡(おとわがまごおり)ICから東名高速に乗った。豊田JCTから伊勢湾岸自動車道に入り、直ぐの豊田東JCTから東海環状自動車道へ入り北上した。
この高速は山間を走り、幾つものトンネルを抜ける。“線”は“点”を繋ぎ、新しい“点”を作っているのだろう。それらが“面”になるのは、数十年以上掛かるのかもしれない。そんなことを妻と話していると、このあたりをよく知っている妻が、カーナビより早く、次の土岐南多治見(ときみなみたじみ)ICで下りてねと教えてくれた。
高速から下りてからは北上、妻が好きな「土岐プレミアムアウトレット」を横目で見ながら、カーナビに従って進んだところ、やけに狭い上り坂に案内され、初めて使うカーナビに多少の不安を抱えながらも進むと、道の駅が見えた。高速から下りてから南下すれば良かったのだが北上したため、若干狭い道だったが、カーナビがきちんと案内してくれた。
道の駅「土岐美濃焼街道」のどんぶり会館と呼ばれる建屋に入ると、広い美濃焼の売り場が目の前に広がった。通常の道の駅では、地元で採れた野菜が並んでいるのだが、ここは・・・、美濃焼も地元産だからと考えると納得した。
色々な美濃焼を暫く見ていると、欲しいものがたくさんあるねと妻、そんなには買えないよと私。いつもの夫婦の会話だ。
2階のレストランで昼食を取ることにした。私は「どて煮丼」、妻は「ランチ定食」。窓からは、山頂に雪を頂いた美しい御岳と中央アルプスが見える。それを見ながら昼食を平らげた。
妻がアイスを食べたいと言う。食べ終わったら、器の丼を貰える400円のアイスのチケットを買って、カウンターで注文したところ、いきなり「じゃんけん」しますねと言われ、何のことか分からなかった妻が反射的に、パーを出すと勝ってしまい、アイスが無料になった。小さなラッキーがいきなり舞い込んだ。その美濃焼の丼は今、自宅で、私のごはん茶碗になっている。
食事の後はもう一度、美濃焼の販売コーナーを見て回り、階下の轆轤(ろくろ)や色付けが出来る作業場を見学して、どんぶり会館を出た。
満腹になると人はゆっくりしたくなるもの。温泉に入りたくなり、道の駅の観光案内ボードに載っていた「柿野温泉」に向かうことにした。
道の駅からその温泉までのカーナビの案内が、どうも間違っているように思えて、その案内に従わず、カーナビの地図を見て、案内とは異なる方向に進んだが、どうも違っているようで・・・、カーナビのマップでは高低差が分かり難く、結果として、ナビの案内が間違っているように見えていたことが分かった。これからはカーナビを信じよう。