続々 神ってる(Aino SPINOFF 3)
其の㉑ DMの扱い方
こちらが望んでもいなダイレクトメールが自宅によく届く。一応確認して捨てることもあれば、未開封で捨てることもある。誰だってきっとこんなふうに、大事に扱うことなんてないだろう。
愛音の家にも、A4サイズくらいの資料が入った封筒が送られて来ていた。愛音はそれをポストから抜き取ると、玄関口で封筒をグシャグシャと開封した。
(あ、雑に開けるんだな)
「あ~あ、こんなのゴミにしかなんないし」
「まあそうだけど、そんな原形を留めないような開け方するか?」
「いつもこうだけど。・・・ほら、どうでもいい広告。ゴミ」
そのまま自宅に入って行くと、中の資料をゴミ箱に入れるのを見たが、破った封筒を入れなかった。
(それ、どうするんだろう?)と不思議に思って見ていると、なんと机の上でシワを伸ばして、きれいに折りたたんでから、ゴミ箱に入れた。
(なんで? また不可解なことしてるな)と思っても、愛音って毎日こんなことだらけだから、最近私も、いちいち指摘する気にもならなくなってきた。
作品名:続々 神ってる(Aino SPINOFF 3) 作家名:亨利(ヘンリー)