悠々日和キャンピングカーの旅:①伊豆半島
■旅の行先と出発直前の点検項目
いよいよ、デビューの日の朝を迎えた。
ここにたどり着くまでを振り返れば・・・、そういう想い出話は横に置き(プロローグ前半・後半に記載)、妻と二人で前を見よう、東方向を見よう、今日の目的地の伊豆半島は東方面だ。
数日前に妻と、最初の旅の行先は静岡県民らしく、富士山周辺か伊豆半島を候補に挙げて、私は長距離を走ってキャンピングカーの運転に慣れたいと説明し、妻も納得してくれ、伊豆半島の南端に向かうことにした。ちなみに土日の1泊2日で、月曜日は仕事だ。
ホテルを予約して、ホテルの夕食時間までに到着しなければならないという“縛り”はなく、「キャンピングカーの旅」ならではの“気に入ったところでゆっくり”に期待し、詳細な旅程は決めず、かなり行き当たりばったりの気もするが、それが醍醐味なのかもしれない。
なお、プロローグで触れた“足の向くまま気の向くままの旅”については、この1泊2日の短い旅への適用は難しいだろう。
最後の旅支度は、自宅の冷蔵庫の中の冷えた食材や飲み物をキャンピングカーの冷蔵庫に移すことだ。それを終えた後、サブバッテリーはキャンピングカーの走行中にも充電されるが、少しでもその充電容量を減らさないようにと、冷蔵庫の冷蔵レベルを下げた。
最後の最後に、出発直前の点検項目として、不十分かもしれないが、暫定的に以下の項目とした。これはキャンピングカーで走り始める前に必ず実行する点検項目だ。
①走行中にダイネット内でモノが転がったりしないように、テーブルやキッチンの上には何も置かないこと。
②引き出しにはロックを掛けること。
③マルチルーム(トイレや洗面台のある部屋)のドアもロックを掛けること。
④4カ所の押し開き窓は閉まっていること。
⑤エントランスのステップを畳むこと。
以上を済ませて運転席に乗り込むと、妻はちゃっかりと助手席に座って、アイスコーヒーを飲んでいた。
前日までの準備と当日の準備は正直、かなりたいへんだった。
それは初めての事だからとか、ひとつひとつ考えながらの作業になったからとか、理由は色々あるが、慣れない準備はたいへんだった。それに加え、出発直前の点検もあり、出発する前から疲れを覚えると言うのは大袈裟だが、そのくらいたいへんだった。
今後、次第に慣れて、さほど時間を費やさなくて済ませることが出来るのだろうと、期待と不安が交錯していた。
スピードメーターに付いているトリップメーターをゼロにして、初めての「キャンピングカーの旅」に出発した。後で気付いたのだが、そのデビューの瞬間の写真を撮ることを忘れていた。
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:①伊豆半島 作家名:静岡のとみちゃん