小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

一度、姓名判断してもらいたい

INDEX|18ページ/99ページ|

次のページ前のページ
 

 病院の前が国道なので、車の往来が激しい。
慣れれば波の音に聞こえるのだろうが、慣れてないせいか、道路の上に寝ているようだ。
酔っ払いらしい数人の男がわめいている。
私が今夜はじめて「院長」になったのを知っているのかもしれない。
普段でも寝つきがよくないほうだが、うるさくてよけい眠れなかった。

 夜中にPHSが鳴ることを警戒していたが、朝までついに鳴らなかった。
電源を切っていたわけではない。
私に連絡すると、トラブルが大きくなることを恐れて、現場の医師が連絡しなかった可能性が考えられる。正しい判断だ。

 寝不足のまま朝の4時になった。
いつもよりだいぶ早いが、体調を整えるためラジオ体操をする。
寝不足のせいかバランスがとれず、ジャンプすると、よろめいて壁に頭をぶつけた。
このまま意識を失えば、入院する事になる。
勤務時間中に負傷して入院した「院長」として、病院の歴史に残るところだった。
しかし、意識は正常のままで額に小さなコブができただけだった。