小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

一度、姓名判断してもらいたい

INDEX|19ページ/99ページ|

次のページ前のページ
 

病院の中の個人情報保護



 「個人情報保護法」という、重要だが面倒な法律が施行されて20年近くなる。
よくあるニュースとしては、仕事に使うパソコンのファイルを自宅のパソコンに入れた結果、誤って、個人の住所、氏名、電話番号、生年月日などがインターネット上に流出する事件などで、重大な社会問題になっている。

 私たちの病院でもこの法律に則って、個人情報保護のため、様々な改善がなされている。
昔は、外来診察室では、何人かの医者がカーテン一枚で仕切られて診察していた。そのため、よほど小声でない限り、隣にいる患者さんと医者の会話が聞こえたものだ。
人には聞かれたくない二人だけの秘密もあるだろう。
そのような個人情報を保護するために、カーテンではなく、パネルのパーティションを作ったようだ。

 呼び出しシステムも変わった。
公衆の前で患者さんの名前を呼んではいけない。
電光掲示板に患者さんの受付番号が表示される。
そのため病院に行くと、めったに名前を呼ばれる事はなくなったが、患者さんは寂しくないだろうか。

 採血室や検査室では、人違いを避けるため、ご本人から名前を名乗ってもらうことになっている。
これは、何べん来ても毎回言わされる。
顔を見て誰だかわかっていても、言ってもらうのが規則だ。世の中には、まったく同じ顔の人が二人以上は必ずいると考えているのだろう。