悠々日和キャンピングカーの旅:プロローグ(後半)
■私自身の「キャンピングカーの旅」を探したい
今、セカンドライフという縛られない絶好の時間の中で、旅の手段がバイクからキャンピングカーに変われば、自ずと旅のスタイルは転換期を迎えるのだろう。胸が踊る“わくわく感”が嬉しく、新しい旅のスタイルを少し想像してみた。
先ず「旅の行先」は当面、これまでに行ったことのない場所に行くことから始めたい。その結果、全国制覇が出来れば、と思っている。旅のコースは、特に長旅になればなるほど、どこを走り、どこで泊るのか、旅の期間も決めない、それこそが“足の向くまま気の向くままの旅”のスタイルと仮置きして、始めてみよう。
加えて、日本には四季があり、訪れる土地は季節の移ろいでその姿を変えるだけでなく、季節の異なる食べ物もあるだろう。
以上を算術的にカウントするならば、旅の目的地やコースは果たして何ヵ所になるのか、旅の日数は何日になるのか、狭い日本だが、奥深く無限に近い日本になるのだろう。“わくわく感”が止まらない。
次の「旅で何をするか」については、美しい景色に出会いたい、旧跡や街道宿を探訪したい、風情のある温泉や知らない町の銭湯にも浸かりたい、もちろん日本中の美味しいものを食べたい、と思っている。しかし、これらは、これまでの旅とあまり変わらないため、腰を据えて深く、時間を掛けてじっくりと味わってみよう。それだけでも旅の質が変わるはずだ。そのための宿泊費は無料だ。
誘われれば少し酒を飲む私だが、自らは飲まないので、地方の酒蔵を回ることはないと思うが、妻との二人旅ならば、酒蔵巡りを付け加えなければならない。同乗者により、旅の行先や行動は変わるのだろう。たとえば、30代の娘や息子、更には小学生の孫が入るならば、思いもよらない旅になりそうで、それも楽しみたい。
最後に「セカンドライフでのキャンピングカーならではの旅」を想像してみた。
何と言っても、束縛されるものはなく、急がなくても良い旅は素晴らしい。気に入った場所で何日も逗留が出来る。
たとえば、温泉地では湯治が出来る。
古都での寺社仏閣巡りは数日間が必要だが問題はない。
街をそっくりと体感出来そう。
気に入った風景があれば、一日中、日射しの変化を見ても良い。
雨が降れば、雨が止むのを待てばよい。
登りたい山があれば登ればよい。
パラモーターを積み込んで旅に出るならば、旅先をゆっくりじっくりと3Dで体感出来る。
地元の人との出会いの中で聞いた場所に、ちょっと寄ってみる余裕も生まれるはずだ。
そして、長旅ならばお休みの日を設けても良い。そんな時は、昔かじったギターをつま弾いても良いし、新しい簡単レシピの料理への挑戦も出来そう。
最後の最後に、新しい「キャンピングカーの旅」でも、以前の旅と変わらない部分があるはずで、そんなことも思いながら、旅に出ることにしたい。
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:プロローグ(後半) 作家名:静岡のとみちゃん